JustAnswer のしくみ:
  • 専門家に質問
    知識豊富な専門家があらゆる質問にお答えするために常に待機しています。
  • 専門家が丁寧に対応
    E メールやサイト内オンラインメッセージなど、さまざまな手段で回答を通知。
    必要に応じてフォローアップの質問をすることもできます。
  • 満足度 100% 保証
    専門家からの回答を確認し評価をすることで、支払うかどうかを決めます。
patent777に今すぐ質問する
patent777
patent777, 弁理士資格を取得
カテゴリ: 特許・商標・著作権
満足したユーザー: 469
経験:  特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約に精通しています。
61167350
ここに 特許・商標・著作権 に関する質問を入力してください。
patent777がオンラインで質問受付中

並行輸入に関して質問致します。アメリカの直営店より買い付け、日本での販売を予定しております。これに伴い、広告やネット

解決済みの質問:

並行輸入に関して質問致します。アメリカの直営店より買い付け、日本での販売を予定しております。これに伴い、広告やネット販売等に商品写真が必要となるのですが、自分で買い付けた商品を自分で撮影し、掲載することは問題ないでしょうか?また、ブランドの公式HPの画像を勝手に使用することは禁じられていると思うのですが、ブランド側と交渉すれば可能になる場合もあるのでしょうか?以上、2点よろしくお願い致します。
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

知的財産権を専門とする弁理士です。

 並行輸入に関しましては、特許権、意匠権、商標権の問題が、また、画像の使用は、商標権と著作権の問題が生じる可能性があります。


 そのため、以下に場合分けをしてご説明します。


1. 並行輸入について


 まず、輸入品について、日本国において特許権、意匠権、商標権を取得していなければ、並行輸入しても侵害に問われることはありません。


 いわゆる「属地主義」という原則があり、権利を取得した国でしかその権利の効力は及ばないのです。例えば、アメリカのみで上記権利を取得しているのであれば、そのアメリカ国の権利は日本には及びません。


 そこで以下に、日本においても権利を取得している場合について述べます。


(1)特許権、意匠権


 特許権侵害とは「正当な理由・権原なき第三者が業として特許発明を実施し又は一定の予備的行為をする」ことをいいます(特許法(以下「特」とします)2条3項1号、68条、101条)。


 同様に意匠権侵害とは「正当な理由・権原なき第三者が業として登録意匠もしくは類似意匠を実施しまたは一定の予備的行為をする」ことをいいます(意匠法(以下「意」とします)2条3項、23条、38条)。


 ここに「実施」とは、生産、使用、譲渡等、輸入、輸出、展示、譲渡等の申出の各行為をいいます(特2条3項1号、意2条3項)。


 輸入品を撮影し広告やネットに掲載する行為は、「譲渡等の申出」となり、「実施」に該当します。


 また、並行輸入する行為は、「輸入」となり、これも「実施」に該当します。


 したがいまして、「原則」として、特許製品や意匠製品を輸入する行為および画像を掲載する行為は、特許権ないし意匠権の侵害となります。


 しかし、「並行輸入」の場合には、最高裁H9.7.1〔BBS並行輸入事件〕という判例がありまして、以下のように判示しています。

 「我が国の特許権者は譲受人に対しては、当該製品について販売先ないし使用地域から我が国を除外する旨を譲受人との間で合意した場合を除き、譲受人から特許製品を譲り受けた第三者及びその後の転得者に対しては、譲受人との間で右の旨を合意した上特許製品にこれを明確に表示した場合を除いて、当該製品について我が国において特許権を行使することは許されないものと解する。」


 要するに、権利者が米国と日本で特許権(意匠権でも同じ)を有しており、質問者様が、米国で権利者から直接に特許品を購入する際に、特許権者が質問者様にその特許品の販売先ないし使用地域から日本を除外するという合意がなければ、質問者様は並行輸入し日本で販売しても、画像を掲載しても、侵害とならないということです。


 また、質問者様が、特許権者から直接ではなく、正規の流通過程のある段階で購入された場合は、特許権者と最初に譲り受けた者との間で、上記の日本を除外する合意があり、さらに、その合意をした旨を特許品に明確に表示している場合には、輸入できませんが、そうでない場合には並行輸入ができるということです。


(2)商標権


 商標権侵害とは「正当な理由・権原なき第三者が指定商品もしくは類似商品に登録商標もしくは類似商標を使用し又は一定の予備的行為をする」ことをいいます(商標法(以下「商」とします)2条3項、35条、37条)。


 ここに「使用」とは、商品又は包装に商標を付する行為、又は付した商品を譲渡し、引渡し、展示し、輸出し、輸入し、電気通信回線を通じて提供する行為、さらには、商品の広告等に商標を付して展示、頒布、電磁的方法により提供する行為をいいます(商2条3項1号、2号、8号)。


 そのため、商品に商標が付されていない場合であれば、又は商標が写らないようにすれば、その商品のみを掲載することは問題ありません。


 しかし、商標が商品に付された状態でネットに掲載する場合には、広告を電磁的方法で提供することとなり、「使用」に該当します。


 また、商標が付された商品を輸入する行為は「原則」として、「使用」となります。(商標を抹消して販売すると不法行為の可能性があります)。


 しかし、特許法と同様に真正商品の並行輸入の場合には、最高裁判例H15.2.27〔フレッドペリー事件〕において、以下の要件を満たす並行輸入は、商標の機能である出所表示機能及び品質保証機能を害せず、商標権侵害にはならないと判示されました。


 ⒜当該商標が外国における商標権者又はその使用許諾を受けた者により適法に付されたものであること。


 ⒝外国における商標権者とわが国の商標権者とが同一人又は法律的もしくは経済的に同一人と同視し得る関係があることから当該商標(並行輸入品に付された商標)がわが国の登録商標と同一出所を表示するものであること。←並行輸入業者等の出所を表示するものでないこと。


 ⒞わが国の商標権者が直接的又は間接的に当該商品の品質管理を行い得る立場にあることから、当該商品とわが国の商標権者が登録商標を付した商品とが、当該登録商標の保証する品質において実質的に差異がないと評価されること。


 要するに、商品に付されている商標が適法に付されたものであり、需要者が商標権者のものと認識し(輸入業者などの商標権者以外の者ないし社のものと誤認混同しないこと)、品質も同じであれば、許諾なく並行輸入しても、侵害とはならないということです。そのため、ネットに画像を掲載しても問題ないということです。


2.公式HPの画像の使用


(1)商標権


 商標が表示されていなければ、許可なく使用しても商標権との関係では問題ありません。


 商標が付されていれば、先ほど述べましたよに最高裁の示した要件に該当するか否かにより侵害の成否が分かれます。


(2)著作権


 画像が著作物と評価されるものでしたら、その画像に著作権が生じていますので、使用するには承諾が必要です。交渉すれば有料となる場合が多いと思われますが使用を許諾してくれる可能性はあります。


 ただし、全ての画像が著作物となるわけではありません。

 著作物とは「思想又は感情を創作的に表現したもの・・・」をいいます(著作権法2条1項)。すなわち、創作性がなければなりません。写真で創作性のないものの典型例としまして、固定式監視カメラで撮影した写真、自動証明写真、絵画の忠実な写真、プリクラなどです。


 商品の紹介用写真につきましては、撮影者の個性の現れを観念しにくいため、創作性が争われることが多いものの、その具体的な撮影方法(構図、照明、光量、背景、絞り)に工夫を加えて撮影されていることを理由として創作性が認められることが多くなってきています。


 そのため、断定はできませんが、著作権が発生しているとお考えになった方がよろしいかと思われますので、ご利用に際しては、著作権者の承諾をとっておくことをお勧めします。





質問者: 返答済み 4 年 前.

早々にご返答頂きありがとうございます。


 


「輸入品について、日本国において特許権、意匠権、商標権を取得していなければ、並行輸入しても侵害に問われることはありません。」とありますが、ブランド側がこれらの権利を日本国において取得しているかどうかはどうのようにして調べることができますか?


 


1(1)にある「要するに、権利者が米国と日本で特許権(意匠権でも同じ)を有しており、質問者様が、米国で権利者から直接に特許品を購入する際に、特許権者が質問者様にその特許品の販売先ないし使用地域から日本を除外するという合意がなければ、質問者様は並行輸入し日本で販売しても、画像を掲載しても、侵害とならないということです。」とありますが、この「米国で権利者から直接に特許品を購入する際」というのは米国のブランド直営店での購入は該当しますか?


 


また「特許品の販売先ないし使用地域から日本を除外するという合意がなければ」というのはどういう意味でしょうか?


 


以上3点程よろしくお願い致します。


 


 

専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

1.権利の取得しているかを調べる方法について

 特許庁のホームページにアクセスして、電子図書館(IPDL)を利用して調べることができます。これは無料です。ただし、検索には、経験が必要となりますので、初めて利用する場合には、検索漏れが生じる可能性が大きいと思われます。

 そのため、有料となりますが、特許事務所に依頼して調査してもらうことをお勧めします。数万円程度ではないでしょうか?

2.米国で権利者から直接に特許品を購入する際について

先ほどの判例には「子会社又は関連会社等で特許権者と同視し得る者により国外において特許製品が譲渡された場合も、特許権者自身が特許製品を譲渡した場合と同様に解すべきである。」と判示されています。

 そのため、直営店での購入は、特許権者からの購入と同視できると思われます。

3.「特許品の販売先ないし使用地域から日本を除外するという合意がなければについて

 質問者様が米国の直営店で特許品を購入する際に、直営店が質問者様と、購入された特許品を日本で販売ないし使用してはならないという契約をした場合には、並行輸入品を日本で販売することはできませんが、そのような契約がなければ、日本で販売・使用しても侵害にはならないということです。

 契約と申しましたが、書面での契約に限らず、口頭でも構いません。また、「契約」という表現を用いましたが、何らかの形の「合意」であればいいということです。お互いの意思が確認できる方法であればよいということです。ただし、後ほど、裁判沙汰となった場合には、「合意」の証拠が必要となりますので、書面等の形で残しておく方がよろしいかもしれません。

専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

補足説明をさせていただきます。

「合意」についてですが、仮に訴訟となった場合、販売先ないし使用地域から日本を除外する旨の合意があったことを立証するのは、権利者側となりますので、質問者様がそのような合意があったことを立証する必要はありません。

ただ、後顧の憂いをなくしたいということであれば、合意がなかったことについての何らかの証拠を保有していればより安心して販売できるということです。

質問者: 返答済み 4 年 前.

非常に分かりやすいご回答を頂きありがとうございます。


 


「質問者様が米国の直営店で特許品を購入する際に、直営店が質問者様と、購入された特許品を日本で販売ないし使用してはならないという契約をした場合には、並行輸入品を日本で販売することはできませんが、そのような契約がなければ、日本で販売・使用しても侵害にはならないということです。」とありますが、直営店での購入の際に日本で販売する旨を伝え、許可を頂ければ問題ないということでしょうか?それとも販売者側から日本での販売ができないと言われない限り、問題ないと判断してよいものでしょうか?


 



まとめますと、まずは日本国における各種権利の取得があるかどうかを調べ、なければ問題ないが、あれば直営店での買い付けの際に日本で販売することについての許可を頂けば問題はないということでよろしいでしょうか?


 


度々申し訳ございませんが、よろしくお願い致します。

専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

 質問者様のおっしゃる通り、日本で販売する旨を伝え、許可をもらえればベストです。

 その際に、お互いの署名のある文書があれば一層ベストだと思います。

 ただ、侵害訴訟を提起するのは権利者側ですので、その場合、原告である権利者が販売先ないし使用地域から日本を除外する旨の合意があったことを主張・立証する必要があります。「合意」ですので権利者側の一方的な意思表示では「合意」にはならないので、合意をしていない場合に、権利者が「合意」したことを立証するのは困難かもしれません。

 すなわち、「合意」をしていない場合に、不利となるのは権利者側ということです。

 しかし、訴訟ではどのような展開になるかは予想がつかないことがありますので、日本で販売する許可を得ておけばより安心ではないかということです。

 また、質問者様のおっしゃる通り、まずは、権利の取得の有無を確認し、権利が存在していれば、日本での販売許可をもらうという(又はもらわずに販売する?)手順になろうかと思います。

patent777をはじめその他名の特許・商標・著作権カテゴリの専門家が質問受付中

特許・商標・著作権 についての関連する質問