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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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経験:  特に特許法、実用新案法、意匠法、商標法、パリ条約に精通しています。
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こんにちは。 ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ (Pierre-Joseph Redouté、1759年7月10日 -

質問者の質問

こんにちは。
ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ (Pierre-Joseph Redouté、1759年7月10日 - 1840年6月20日)
のばらの作品の本からばらをスキャン・コピーして会委員の証明書の背景デザインとして使用することは可能でしょうか?権利関係などはどのように調べればいいのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

 知的財産権を専門に扱っている弁理士です。

 著作物(本件では、バラの作品の本)を創作した著作者(本件では、ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテ )は、著作者人格権と著作権を有します。


 著作者人格権とは、著作物を公衆に提供・提示する権利である公表権(著作権法(以下単に「著」とします)18条)、著作者名を表示し又は表示しないことを決める権利である氏名表示権(著19条)、著作物の同一性を保持し、意に反して改変を受けない権利である同一性保持権(著20条)をいいます。


 また、著作権とは、複製権、上映権、公衆送信権、口述権、展示権、頒布権、譲渡権、貸与権、翻案権、二次的著作物の利用権(著21条~28条)をまとめた、いわゆる権利の束をいいます。


 著作権は、著作者の死後50年で消滅します(著51条2項)。共同著作物、無名や変名の著作物、団体名義の著作物、映画の著作物は異なります。


 したがいまして、本件では、死後50年が経過していますので、著作権は消滅しています。


 そのため、著作物の複製等をしても、著作権の侵害とはなりません。


 問題となるのは、著作者人格権の方です。


 著作者人格権は一身専属的なものであり(著59条)、原則として死者には人格権はないと考えられますが、著作権法では著作者の死後においても保護を認めているのです。


 すなわち、著作者の死後、著作物を公衆に提供・提示する者は、著作者が存しているとしたならばその人格権の侵害となるべき行為をしてはならない、と規定されています(著60条)。


 そのため、著作者の死後において著作者人格権の侵害となるべき行為をした場合には、遺族等(著作者の配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹または遺言で指定された者)が、差止請求権(著112条)や名誉回復措置請求権(著115条)を行使することができます(著116条)。


 ただし、遺族等が生存していない場合は上記の権利を行使することはできません。


 一方、死後における人格権侵害には、刑事罰の適用があり、5百万円以下の罰金に処されます(著120条)。これは非親告罪となっていますので、告訴がなくても公訴が提起されますので(著123条)、理論的には永久に刑事罰を受ける可能性があります。


 本事案については、著作者人格権のうち、公表権については、すでに作品が公表されているようですので、問題はないと思われます。


 氏名表示権及び改変する場合には同一性保持権が問題となる可能性はあります。


 ただし、行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が著作者の意を害しないと認められる場合は、人格権侵害とはなりません(著60条但書)。


 具体的にどのよな場合に侵害とならないかはケースバイケースですが、特に遠い過去の死者の意は認定が難しく、死者が主観的にどのように思っていたかという判断は極めて困難であり、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動等を考慮して、かなり客観的に判断され、現実には、時間の経過とともに、侵害となるべき多くの行為は60条但書で救われると言われています。特に刑事罰については現実に処罰されることは稀であると考えられています。

 質問者様が、利用しようとしている「ばら」を改変などせず、そのままスキャンしてご利用する場合には、著作者人格権も問題となることはないと思われます。

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