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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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質問です。ある海外の有名な自動車レースの名前を使ったカフェをオープンしたいと思っています。そのレースの名前は商標登録

解決済みの質問:

質問です。ある海外の有名な自動車レースの名前を使ったカフェをオープンしたいと思っています。そのレースの名前は商標登録されており日本国内では その名前を冠した自動車関連製品の販売を行う事はできなくなっています。ただし、商標を調べるとカフェとレンタルスペース業に関しての制限は一切有りません。そこで質問なのですが、そのレースの名前を冠したカフェとその中にレンタルスペースを設置した業務をオープンし、そのスペースをレースとは全く別の名前を冠した自動車販売店に貸して自動車関連製品の販売を行った場合、①スペースを貸したカフェ側②自動車販売店側 のいずれかに何がしかの賠償責任などが生じるのでしょうか?また、それが問題ない場合、上記を実行するには商標のどの役務を取得すればよろしいでしょうか?

投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

 知的財産権を専門とする弁理士です。

 1.まず、商標権の侵害についてご説明します。

 商標権の侵害とは「正当理由又は権原のない第三者が、指定商品もしくは指定役務又はこれらに類似する商品もしくは役務に登録商標もしくはこれに類似する商標を使用し、又は一定の予備的行為」をいいます(商標法(以下「商」とします)25条、37条等)。

 また、「使用」には、商標法上では2条3項1号~8号にその態様が規定されていますが、本事案では8号にいう「商品もしくは役務に関する公告・・・に標章を付して展示・・・する行為」が関係してきます。

 2.そこで、ご質問に「そのレースの名前を冠したカフェとその中にレンタルスペースを設置した業務をオープンし」とあります。この場合の登録商標(自動車レースの名前)の使用とは、カフェの名称が登録商標であって、その登録商標を看板(すなわち「公告」)に表示して、カフェの入口や店内に掲げる、設置することになろうかと思われます。

 これは、前述した「広告に標章を付して展示する行為」に当たり、登録商標の「使用」に該当することとなります(商2条3項8号)。

 ただし、ご質問にありますように「カフェとレンタルスペース業に関しての制限は一切ない」とのことですので、すなわち「非類似」の商品又は役務への使用ということを意味しているものと思われますので、侵害とはなりません。

 3.問題となるのは、レンタルスペースにおいて、登録商標と同一または類似の商品または役務である「自動車関連製品の販売」を行うことです。

 この場合、カフェの中のレンタルスペースで自動車関連製品の販売業を営むわけですので、カフェの入口や店内などに登録商標を付した看板を展示してあれば、その看板は自動車関連製品の販売業の看板と誤認される可能性があり、また、需要者が誤認するのを意図した使用とも判断されかねません。すなわち悪意の使用ということにもなりかねません。

 そうすると、指定商品もしくは指定役務または類似の商品・役務についての登録商標または類似商標の使用となり、商標権侵害となる可能性があります。

 この場合、自動車関連製品の販売を営む者が質問者様と別の業者が行うと思われますので、質問者様はあくまで非類似の役務であるカフェやレンタル業を営んでいますので、侵害責任は問われませんが、実際に自動車関連製品を販売している業者は商標権侵害となる可能性があります。場合によっては、質問者様も共謀が問われる可能性があると思われます。

 同一の建物内で、登録商標を使用すると、たとえ、自動車関連製品の販売会社が登録商標とは別の名称を用いても、それと同時に、登録商標も使用していると判断される可能性が大きいと思われます。自動車関連製品の販売に登録商標を使用していないことが明らかな態様であれば侵害とはならないのですが、難しいでしょう。

 4.商標の役務ですが、カフェにつきましては、第43類の「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料及び果実飲料を主とする飲食物の提供」となるはずです。

 また、レンタルスペースにつきましては、合致するものがないので、その場合は、別表(商標法施行規則)に掲げられている比較の可能な他の役務から類推して分類することとなります。私が判断する限りでは第36類の「建物の貸与」が一番近いように思われます。

 なお、商標登録出願は一商標多区分制を採用していますので(商6条)、一の願書に複数の区分、指定役務を記載することが可能です。ただし、料金は区分毎ですので、区分数が増加すれば料金も増加することに注意が必要です。

質問者: 返答済み 4 年 前.

ご回答確認致しました。

最後に以下3点の不明点につき、ご意見をいただけますと幸いです。

 

①前述のレース名を冠したカフェが、「販売は一切行っておりません」的なコメントを明確に記載したカフェ所有の自動車関連部品を店内に陳列した場合、カフェは標章の侵害に問われますか?

 

②前述のレンタルスペースをカフェがカフェとは全く関連の無い自動車関連業者に貸与し、業者がカフェの営業時間内に自動車の組み付け作業を行い、無償でそれを来店客に公開した場合、カフェもしくは業者は標章の侵害に問われますか?なお、その場合、コーヒーなどのドリンクは有料です。

 

③カフェを運営する会社が独自で(自社スタッフで)②と同様の行為(作業無料公開/コーヒー有料)を行った場合、標章の侵害に問われますか?

 

全てのケースにおいて、カフェスタッフおよび業者はカフェ内での自動車関連製品の販売や販促活動(業者への業務依頼のあっせんなども含む)は一切行いません。

 

ご回答をいただけますと幸いです。


専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

 それでは、順番のご説明いたします。

 1.自動車関連部品の店内での陳列

 (1)質問者様が登録商標を付した看板をカフェに掲げている状態で、部品を店内に陳列しても、その行為は商標法上の「使用」には当たりませんので、侵害とはなりません。部品を販売しておらず、また、販売する目的での陳列(展示)でもありませんので、問題ありません。

 (2)なお、その部品や部品の包装に登録商標が付されている場合には、ご注意が必要です。すなわち、その場合、質問者様ご自身にその部品を販売等する意思がなくても、質問者様が商標権者(有名な自動車レースの登録商標の商標権者)の指定商品・役務又はこれらに類似する商品・役務を行う者に、その役務を提供させるために、部品を「所持」「輸入」する場合は、いわゆる間接侵害になるのでご注意ください(商37条)。

 (3)また、部品に登録商標が付されている場合であって、その部品を正規に購入したものであれば、そのままの状態(登録商標を剥がしたり、付け替えたり、部品の品質を変えたりしない)で、販売、引渡し、展示、輸出などの「使用」をしても侵害とはなりません。

そのままの状態で使用する限りは、実際の商標権者の商標の出所表示機能を阻害していないからです。ただし、その部品を海外から並行輸入した場合におけるその後の使用は別問題です。

 2.自動車関連業者が自動車の組み付け作業を行い、公開する行為

 (1)単に「組み付ける」作業の光景を見せるだけでしたら侵害とはなりません。「組み付け」行為は「使用」とはならないからです。

 (2)自動車業者が、組み付け作業をした後の自動車に外部から見える位置に登録商標が付されている場合、その自動車を展示しながら、自動車業者が、何らかの自動車関連の業務(すなわち、商標権者の指定商品・役務又は類似する商品・役務に関連する業務)を行う場合は、「使用」に該当し、商標権侵害となります(2条3項、25条)。

 (3)また、組み付け後の自動車に登録商標が付されている場合、自動車関連の役務を行うため、または、その自動車を販売し、輸出するために「所持」する行為となるときは、間接侵害となります(37条)。

 3.カフェ運営会社が同様の行為を行う場合

 (1)「組み付け」行為自体は「使用」ではないので、侵害となりません。

 (2)自動車に登録商標が付されていない場合は、その「展示」「所持」をしても侵害となりません。

 (3)自動車に登録商標が付されている場合は、質問者様ご自身に譲渡や引き渡し、輸出の目的がなく「展示」「所持」する場合は、侵害とならず、その目的がある「展示」「所持」は侵害となります。

 (4)自動車に登録商標が付されている場合であって、質問者様が他人に役務を提供させるために、自動車を「所持」「輸入」する場合は、間接侵害となります(37条)。

以上、少しややこしいですが、「行為」や「目的の有無」によって侵害となったり、ならなかったりします。

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