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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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特許権の侵害可能性のある業者(商品の販売システム)を発注すると発注側にもなにかデメリットはありますか?

解決済みの質問:

特許権の侵害可能性のある業者(商品の販売システム)を発注すると発注側にもなにかデメリットはありますか?
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

 知的財産権を専門とする弁理士です。

 特許権の侵害とは「正当理由又は権限のない第三者が、業として、特許発明を実施し又は一定の予備的行為」をいいます(特許法(以下「特」とします)2条3項、68条、101条)。

 ここに、「実施」とは、物の場合、その物の「生産」、「使用」、「譲渡」、「貸渡し」、「輸出」、「輸入」、「申出(カタログ、パンフレットなど)」、「展示」の各行為をいいます(特2条3項1号)。

 また、「予備的行為」とは、特許発明品の部品の生産等の行為の他に、特許発明品を譲渡等又は輸出のために「所持」する行為をいいます(特101)。いわゆる「間接侵害」というものです。

 そこで、本事案におきましては、対象物が「商品の販売システム」であって、これを「発注」する行為ですので、上述しましたように「実施」にも「間接侵害」にも該当しません。

 そのため、質問者様の発注行為は、特許権侵害とはなりません。

 ただし、例えば、質問者様が「商品の販売システム」を発注した後、受注業者から納品を受けた場合、それを譲渡、貸渡し、輸出のいずれかの目的のために倉庫などに保管しておきますと、上述しました予備的行為である「所持」に該当し、間接侵害となります。

 また、納品した当該システムをその後に販売(譲渡)等した場合には、「実施」に該当し、特許権侵害となる点には注意が必要と思われます。

質問者: 返答済み 4 年 前.

回答ありがとうございました。言葉が足りなかったようです。弊社が商店と仮定して特許権侵害の可能性のある「商品の販売システム」を導入し、このシステムを使用して商品を販売した場合はいかがでしょうか・・・?

専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

 質問の意図を把握できず申し訳ありませんでした。

 質問者様が「商品の販売システム」を「使用」する行為は、先ほどご説明しました「実施」(特2条3項1号)に該当し、原則、特許権侵害となります。

 しかし、特許発明の実施につきましては、いわゆる「消尽」という見解があります。

 この「消尽」と申しますのは、「権利者から適法に拡布された特許品の購入者が、その特許品の使用、譲渡等する行為は特許権侵害を構成しない。」というものです。

 したがいまして、質問者様が、「商品の販売システム」を正規のルートで購入した場合、すなわち、特許権ないしはその許諾を受けた者(代理店など)から当該システムを購入したのであれば、その後、そのシステムを使用することも、そのシステムを使用して商品を販売することも、特許権の侵害とはなりません。

 一点だけ、ご注意願いたいのは、システムとは別に、その「商品」についても特許がされている場合には、必ずしも、その「商品」の販売について特許権の侵害にはならない、ということはできません。

 ご参考までに、以下に「消尽」を認める根拠をお示ししておきます。

①消尽説の内容:権利者が特許品を適法に拡布したということは、すでに特許権はその目的を達成し、消尽(用尽)しているため、同一物につき再び特許権を主張することができない。国際的な定説であり、日本においても通説的見解となっている。

② 消尽説の根拠:

⒜特許品が譲渡された場合、譲受人は特許権者が有していたすべての権利を取得するものであり、特許品を譲渡する度に特許権者の許諾を要するとすれば、市場における商品の自由な流通が阻害され、産業の発達に寄与する法目的(1条)に反するためである。

⒝仮に消尽を認めないと、特許権者は流通をコントロールする強力な権限を与えられたに等しくなり、独禁法により不公正な取引方法とされる行為に特許法がお墨付きを与えるおそれがあるためである。


⒞特許権者は、特許製品を譲渡するに当たり、発明公開の対価を含めた譲渡代金を取得するのであるから、発明公開の代償を確保する機会は保障されており、仮に特許権者が譲渡代金を取得した後にその転得者からさらに利益を得るとすれば、流通過程において二重に利得を得ることになり妥当ではないためである。

質問者: 返答済み 4 年 前.

回答ありがとうございました。例えば特許侵害の「商品販売システム」をレンタルしこのシステムを使用して商品の販売を行ったとしても特許権侵害になりますか?その場合、特許権侵害で訴えられたとしたら賠償はレンタルした方?借りて販売をした方?もしくは両者ですか?


 

専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

 結論から申しますと、レンタルした方と借りて販売した方の両者です。

 特許品である「商品の販売システム」をレンタルする行為は、特許法上「貸渡し」といい、「実施」の行為に該当します(特2条3項1号)。

 一方、当該システムを借りて、これを使用する行為も、特許品の「使用」となり、「実施」に該当します(特2条3項1号)。

 したがいまして、業として特許発明を「実施」する行為として、両者は特許権を侵害することになります。

 ただし、正規にシステムを購入した場合は、「消尽」となり、侵害となりません。

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