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patent777
patent777, 弁理士
カテゴリ: 特許・商標・著作権
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私が研究した成果を体系化して講座を開催しています。 受講した人、たとえばAさんがその講座内容を改編して Aさん独

解決済みの質問:

私が研究した成果を体系化して講座を開催しています。
受講した人、たとえばAさんがその講座内容を改編して
Aさん独自の講座として開催した場合に相手を訴えたり
することができるのでしょうか?

Aさんの言い分は私の講座を参考にしているところもあるけれど
Aさん独自の内容が含まれているので独自の講座と言っています。
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

知的財産権を専門としている弁理士です。

 

 著作権法上、保護対象となる著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」をいいます(著作権法(以下「著」とします)2条1項1号)。

 

 そのため、質問者様(以下「甲」とします)が講座を開催するに際して、体系化した研究成果を記載したテキスト等、何らかの文章の形にしたものを使用している場合、そのテキスト等が上述した思想又は感情を創作的に表現したものである限り、すなわち、甲のテキスト等が、他人の著作物に依拠せず、かつ、創作性のあるものであれば、著作物となります。

 

 以下、甲がテキスト等を作成しており、そのテキスト等が著作物であることを前提としてご説明いたします。

 

 まず、著作権法は無方式主義(著17条2項)を採用しているので、申請や登録などの一切の手続きをしなくても甲は原始的に著作者人格権(公表権(著18条)、氏名表示権(著19条)、同一性保持権(著20条))及び著作権(複製権(著21条)、公衆送信権(著23条)、譲渡権(26条の2)、翻案権等(著27条)、二次的著作物の利用権(著28条))を取得します。

 

 なお、著作権は他にも存在しますが、本事案における著作物の性質及び利用の態様上、上述した権利が関係してくると思われます。

 

 そのため、受講したA氏(以下「乙」とします)の行為が、甲の著作者人格権や著作権(以下「著作権等」と記載します)を侵害していれば、甲は自己の著作権等に基づいて、乙対して差止めや損害賠償などを請求でき(著112条、民法709条など)及び刑事罰を適用させることができます。

 

 では、どのような場合に侵害となるか、それは乙もテキスト等を製作しており、そのテキスト等が、それより先に甲が製作したテキスト等を複製(著2条1項15号)したものに該当する場合、または翻案によって二次的著作物(著11条)に該当する場合です。そして複製でも二次的著作物でもない場合には、侵害となりません。

 

 そこで、まず複製についてですが、複製概念を確立した有名な最高裁の判例では、複製とは「既存の著作物に依拠し、その内容及び形式を覚知させるに足りるもの」と判示しています。

 

 甲の質問には「Aさんがその講座を受講した人」とあるので、乙が甲のテキスト等(著作物)に依拠して自己のテキスト等を製作していると思われますので、前記判例の前段部分の要件はクリアしていることになります。

 

 そうすると、質問にある「改編」の程度が問題となってきますが、多少、表現が違う程度で実質的には同一というこ とであれば、その異なる一部分が、甲のテキスト等において研究成果を表現した本質的な特徴部分(甲の思想又は感情が表現されている部分、端的にいえば創作性のある部分)ではなく、何ら創作性のない部分であり、甲の創作性のある部分が、同一であれば、乙のテキスト等は、甲の創作部分をそのまま流用しているわけですから、おそらくこのような場合には、両者のテキスト等は非常に近似しており、乙のテキスト等は甲のテキスト等の複製であると認定されると思われます。

 

 なお、著作権法では著作物の創作的な「表現」を保護するものですので、研究成果自体が創作的であるか否かではなく、あくまでもその研究成果の創作的な「表現」を保護します。研究内容が同じであっても、テキスト等に記述されている表現が創作的に異なっていれば、別の著作物となる点に注意が必要です。

 

 次に、翻案による二次的著作物についてご説明します。質問には「Aさんがその講座内容を改編して」とありますが、この「改編」は著作権法上、翻案にあたる可能性があります。

 

 翻案とは、乙が自分より先に創作した甲のテキスト等に修正増減を施し、新たに創作性のある表現を付加しても、乙の創作したテキスト等が、甲のテキスト等(原著作物)に依拠し、かつ、原著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することができる場合をいいます。そして、そのように翻案されたのであれば、乙のテキスト等は二次的著作物となります。

 

 少し、ややこしい表現で理解し難いかもしれませんが、大雑把に言いますと、複製といえるほどには原著作物と近似していないが、全く別の著作物ともいえない著作物。あるいは、複製といえるほどではないが、それでもなお、二次的著作物から原著作物を直接想起させるほどに似ているといったようなものです。

 

 実際には、どのような行為が翻案に該当するかは、著作物の種類や表現態様などによって異なり、確定的な基準は存在せず、ケース・バイ・ケースで判断せざるをえません。また、複製と翻案の厳密な境界も存在しないのが実情です。

 

 しかし、乙のテキスト等が複製または翻案のいずれであったにせよ、甲の権利行使という点においては変わりがないので、いずれかに該当するのであれば、甲は権利を行使することができます。

 

 なお、乙のテキスト等が、甲のテキスト等を翻案して作成された二次的著作物に該当する場合には、乙はその二次的著作物の著作者(著2条1項2号)となり、その二次的著作物について著作権等を有します。

 

 しかし、二次的著作物については、原著作物の著作者である甲にも同様に著作権等が生じます(著18条、19条、20条、28条)。そのため、乙は自己が製作したテキスト等(二次的著作物)を利用するに際しては、甲の同意を得なければなりません。

 

 また、第三者が乙のテキスト等を利用する場合には、乙の他に甲の同意を得る必要があります。同意を得ずに利用した場合には、甲の著作権等を侵害することになります。

 

 それでは仮に乙のテキスト等が複製又は二次的著作物に該当する場合、甲は乙に対して、自己の著作権等のうち、いかなる権利を行使することが可能となり得るのか、想定してみます。

 

 まず、複製に該当する場合には複製権(著21条)を行使でき、翻案に該当する場合には翻案権(著27条)及びその二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(著28条)を行使できます。

 

 また、乙が、作製したテキスト等を自己の講座の受講生に譲渡した場合は譲渡権(著26条の2)を行使でき、また、インターネットに掲載したり送信した場合は公衆送信権(著23条)を行使することができます。

 

 一方、乙が私的使用を目的として複製する場合には、複製権を行使することはできません(著30条)。しかし、講座のテキスト等として使用することを目的としているのであれば私的使用の目的とはなりません。

 

 また、乙のテキスト等が甲のテキスト等を「引用」しているに止まる場合には、甲は権利を行使することはできません(32条)。

 

 具体的には、公表された著作物であって、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内であれば引用できます(著作権法32条)。

 

 

 著作権法(32条1項)上、引用ができる場合とは、①公表された著作物であること。②公正な慣行に合致していること、③報道・批評・研究その他の引用の目的上正当な範囲内であること、の3つの要件を満たす必要があります。

 

 ここに、公正な慣行に合致しているとは、例えば、著作物たる絵画を美術の研究をするために美術史に引用する際に、絵画を読者が鑑賞できる程度の大きさと品質で行う場合は公正な慣行に合致しているとはいえないということです。

 

 ただし、著作権法32条を踏まえた上で、裁判上認められた引用基準というものがございます。以下の4つの要件を全て満たした場合です。

 

 ①明瞭性→引用する側の著作物と、引用される側の著作物との区別が明瞭であること。例えば、引用文をかぎかっこでくくって表示するような場合です。

 

 ②付従性→(1)引用する乙の著作物が主体で、引用される甲の著作物が従たる存在であり、(2)引用された甲の著作物が引用先である乙の著作物の中に吸収されており、引用文が本文より高い存在価値を持たず、(3)甲の著作物が大部分で乙の文章、コメントがそれより少ないということがないことです。

 

 ③必要最小限→引用の範囲が引用の目的上必要最小限の範囲であること。例えば、美術作品・写真・俳句のような短い文芸作品であれば、全部の引用が可能ですが、学説・論文等については全部の引用はできないというようなことです。

 

 ④人格権への配慮→著作者の人格権侵害や名誉棄損とならないように配慮する必要があります。

 

 この判例の条件を全部満たすことで引用が可能になると考えられます。

 

 そして、上記の条件を全て満たし引用ができるとなった場合、通常に引用することはできますが、著作物を変形、翻案して引用することはできません。

 

 ただし、引用により著作物を複製するにあたっては、出所を明示する必要があり、また、著作物を複製以外の方法により利用する場合には、出所を明示する慣行があるときに限り、出所を明示する必要があります(著作権法48条1項1号・3号)。例えば、著作者名(氏名、筆名、雅号、サイン、略称など)、題号、出版社名などの明示が必要です。

 

 したがいまして、甲が著作物となり得るテキスト等を製作しており、乙もテキスト等を製作しており、その乙のテキスト等が、私的使用を目的とせず、引用にも該当せず、甲のテキスト等の複製ないし翻案に該当するものであれば、甲は権利行使ができると思われます。

質問者: 返答済み 4 年 前.
返答ありがとうございます。

全く第三者が講座内容を改編した場合、

偶然性やどこかで講座を知ってそれを自分なりに改編したり時は

証拠などをかなり調べないと著作権侵害はなかなか認められないように

思うのですが、実際に私の講座を受講した場合はかなり故意的な要素が

強いと思うのですが、この場合も証拠や本当に故意的にそのようにしたのかを詳しく調べないといけないと思うのですがいかがでしょうか?


また講座の名称を全く違ったものにした場合

内容は類似性があっても著作権侵害としてはなかなか

認められにくいと思うのですがいかがですか?


また私個人がオリジナルで体系化したとしても

その素材自体、この場合は日本語の意味づけです。

今まであった日本語の意味づけに新たな視点を入れて

組み合わせて体系化したものですが

素材の日本語は私のオリジナルではないので

相手からあなたも素材のものは人から真似たものではないかと

反論されて場合はどう対応したら良いのでしょうか?


以上の不明点についてご回答をお願います。

専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

1.侵害の立証には、第三者(乙)が質問者様(甲)の著作物に依拠したことを証明する必要があります。

 

 その場合、乙が自己の著作物を作成する前に甲の著作物が発行・公表されたことを証明できれば、依拠に関する立証が容易となります。

 一番いいのは甲の講座を乙が受講したこと及びその講座で甲の著作物を使用した事実を証明できれば依拠したと判断される蓋然性が高まります。

 証明できない場合、訴訟の場において両者の著作物を比較し、偶然にしては余りにも類似しすぎていると裁判官が判断するくらいに近似しているかどうかにもよると思われます。

 可能であれば、文化庁に対して第一発行年月日等の登録(著76条)ができればよいのですが。

 この登録は、著作物が我が国で第一発行されたものであることを公示する機能を有します。すなわち、登録にかかる年月日に最初に発行・公表があったものと推定されますので、乙の著作物が甲の著作物に依拠して製作されたことの立証が容易になると思われます。

 具体的な登録申請の方法は文化庁のホームページ等で分かります。

 

2.講座の名称を全く違ったものにした場合であっても、複製や翻案であるかは著作物の内容の類似性によって判断されます。講座の名称自体はそもそも著作物に該当しないと思われます。

 

3.素材が甲のオリジナルでなくても、その素材に対して甲の創作性なり独創性を付加した表現が、全体として素材を直接想起させるものでないと判断される限り、そのものは新たな著作物として甲に著作権等が生じます。

 著作物は全てがオリジナルであることを必要とされてはいません。

 例えば、著作権法には「編集著作物」(著12条)というものがあります。本事案の著作物とは異なるかもしれませんが、この編集著作物は、素材自体は他人の著作物であったり又は著作物でなく事実情報であっても、その素材の「選択」や「配列」自体に創作性が認められると別の著作物として保護するというものです。

 例えば、素材である電話番号を50音順に並べた電話帳であれば創作性は認められませんが、電話番号を職業別に創作的に配列した職業別電話帳であれば著作物として認められます。

 また、人名を50音順に並べた紳士録は素材の配列という点では創作性はありませんが、人名の選択に創作性があれば著作物として保護されます。

 編集著作物を例に出しましたが、申し上げたいことは、あくまでも「創作的に表現された」ものであるか否かによって著作物であるか否かが判断されるということでして、素材が他人の著作物であるというだけで著作物性が否定されることはないということです。

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