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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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maamの商標登録をすでに取られているのですが、PUREMIUM MaamやKintoki maamなどで

解決済みの質問:

ma'amの商標登録をすでに取られているのですが、PUREMIUM Ma'amやKintoki ma'amなどで
取ることは可能ですか?商品はお菓子です。よろしくお願いいたします。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

知的財産権を専門に扱っている弁理士です。

 

商標登録を受けるには願書に商標を記載し、指定商品又は指定役務を定めて商標登録出願をし、審査官による審査を経て登録査定がされ、法定期間内に登録料を納付して初めて商標権の設定登録がなされます(商標法(以下単に「商」とします)18条)。

 

そして登録査定(商16条)がなされるためには登録要件を全て満たす必要があり、そのためには拒絶理由(商15条各号)を一つも有していないことが必要となります。

 

質問内容を見る限りでは、複数ある拒絶理由のうち、本事案において問題となる拒絶理由は、先願先登録商標との抵触(4条1項11号)、出所混同を生ずるおそれのある商標(商4条1項15号)、品質等の誤認(4条1項16号)、不正目的による著名商標(4条1項19号)と考えられます。

以下、順に説明していきます。

 

1.先願先登録商標との抵触(4条1項11号)

 

本規定は、質問者様の商標が既に登録されている他人の登録商標と同一または類似であって、商品も他人の指定商品と同一または類似である場合は、拒絶理由になるというものです。

 

そのため、質問者様の商品が菓子ということですので、他人の指定商品が菓子と非類似の商品(食品以外であれば非類似となること間違いありません)であれば、例え商標が同一であっても本規定で拒絶されることはありません。

 

一方、商品が同一または類似である場合には、商標が類似と判断されれば、本号の拒絶理由となります。

 

ここで、商標の類否判断は、原則として「外観」、「称呼」、「観念」の3要素に基づいて比較し、いずれか一以上において相紛らわしいと判断されれば、商標は類似すると判断するのが、審査実務です。

 

「外観類似」とは、商標の構成を視覚により観察した場合にその外観形象が識別標識として相紛らわしいことをいいます。

例えば、「ライオン」と「テイオン」、「P&K」と「P&R」、「LINDE」と「LINDA」などは外観類似となります。

「称呼類似」とは、商標を構成する文字・図形等から生じる呼び名が相紛らわしいことをいいます。

例えば「NHK」と「MHK」、「エトワール」と「エトラール」などは称呼類似となります。この例では、外観も類似と判断される可能性があります。

「観念類似」とは、商標を構成する文字・図形等から生じる意味・内容において相紛らわしいことをいいます。

例えば、「キング」と「王様」、「OCEAN」と「大洋」等は観念類似となります。ただし、需要者等が直ちに理解し直感し得るものでなければなりません。例えば「椿」と「カメリヤ」のごとく、辞書を引いて初めて同様とわかるようなものは観念類似とはなりません。

 

侵害訴訟の場面における類否判断においては、上記の3要素の他に取引の実情等も考慮されますが、審査段階においては、上記の3要素で画一的に判断される傾向にあります。

 

上述したことを前提に本事案について検討してみますと、他人の商標「ma'am」と質問者様が出願を予定している商標「PUREMIUM Ma'am」(以下「PM」とします)及び「Kintoki ma'am」(以下「Km」とします)を比較すると、外観、称呼、観念のいずれも相紛らわしいとはいえず、非類似の商標とも考えられます。

 

しかし、質問者様の商標はいずれもが、二つの文字(単語)の組み合わせからなる結合商標といえ、この結合商標については、全体観察の修正として分離観察を行います。

 

特に結合状態が不自然である場合には、商標の一部を分離・抽出して判断し、分離した要部のそれぞれと類似する商標は、その結合商標とも類似すると判断される傾向にあります。

 

分離観察する場合とは具体的には、

①構成上一体的でない場合

②全体の構成から一定の外観、称呼または観念が生じない場合

③自他商品等識別力を有する部分とそうでない部分がある場合

④一部に特に需要者に印象付ける部分がある場合

⑤淀みなく一連に称呼できない場合

などのような場合です。

 

質問者様の商標は、いずれもが二つの文字の間が離れており、構成上一体とはいえず、また、全体の構成から一定の外観、称呼、観念も生じないので、離れたそれぞれの部分のみからなる商標と類似すると判断される可能性が高いです。

審査基準では「鶴亀 万寿」なる商標は、「鶴亀」又は「万寿」のみからなる商標と類似するとされています。

 

したがって、他人の登録商標「ma'am」と「PM」商標のうち「Ma'am」及び「Km」商標のうち「ma'am」は外観、称呼が同一または類似しているため、商標全体として類似していると判断される可能性が高いといえます。

 

2.出所混同を生ずるおそれのある商標(商4条1項15号)

 

本規定は、前述した11号と異なり、商標や商品が非類似であっても、出所混同のおそれがある場合には拒絶するというものです。

 

具体的には、他人の登録商標が「著名」であることが必要です。著名でなければ出所混同は生じないとされています。

 

この著名は、必ずしも全国的に広い範囲での著名は必要せず、一地方において周知となっている商標でよいとされています。あくまでも審査実務上の判断ですので、裁判で争うような場合には個別具体的に判断されることとなります。

よって、他人の登録商標「ma'am」が著名でなければ、質問者様の出願は拒絶されません。

 

また、「出所混同」とは、需要者や取引者が商品等の業務主体(生産者、取扱者、販売者など)を取り違えることをいいます。

そして、質問者の商標が付された商品「菓子」が、他人の業務に係る商品であると誤認し出所混同する場合(狭義の混同)のみならず、その他人と経済的ないし組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤認し、出所混同を生ずる場合(広義の混同)も含まれます。

 

そして、出所混同のおそれがあるか否かは、他人の商標が造語か、ハウスマークか、著名度、企業の多角経営の可能性、商品間の関係(近い商品か否かなど)などの諸般の事情を考慮して判断されます。

 

したがって、少なくとも他人の商標「ma'am」が著名でなければ本号で拒絶されることはないと考えてよろしいかと思います。著名であれば、諸般の事情によって出所混同の有無が判断されることとなります。

 

3.品質等の誤認(商4条1項16号)

 

この規定は他人の商標との関係ではなく、質問者様が出願を予定している商標「Km」とその指定商品「菓子」との関係で品質誤認を生じさせる可能性があるということです。

 

例えば、材料としてレーズンの入っていない商品「パン」に、「ブドウパン」なる商標を使用した場合、需要者、取引者に品質誤認を生じさせるおそれがあるので(需要者等は商標名から判断して商品のパンにレーズンが入っていると思い購入したが、実際にはレーズンは入っていなかった)、このような場合には本号によって拒絶されます。

 

本事案において、商標「Km」の構成要素のうち「Kintoki」の文字が、指定商品「菓子」との関係で誤認を生じさせないか懸念されるところです。

 

「Kintoki」から「きんとき」、「金時」、さらには「金時豆」、「金特小豆」を連想させ、指定商品「菓子」に金時豆、金時小豆が入っていれば品質誤認は生じないでしょうが、入っていない場合には、品質誤認のおそれありとして本号によって拒絶されるかもしれません。

 

先述した商品「(レーズンの入っていない)パン」に商標「ブドウパン」であれば品質誤認であることは間違いないのですが、本事案のように「Kintoki」から「金時豆、金時小豆」を需要者が連想して品質誤認を生じると判断されるか否かは微妙ですが、いずれにしても、品質誤認の可能性があるといえそうです。

 

4.不正目的による著名商標(4条1項19号)

 

本規定は、商標は類似するが、商品が非類似であり11号に該当せず、かつ、出所混同のおそれもないので15号にも該当しないが、他人の商標が周知であって、不正の目的でその他人の周知商標を使用するものについては拒絶されるというものです。

 

不正の目的とは、出所表示機能を希釈化させたり、名声を毀損させたり、商標を高額で買い取らせるため、代理店契約を強要したり、その他信義則に反するような目的をいいます。

 

したがいまして、他人の商標が周知でない場合や、周知であっても質問者様に不正の目的がなければ本号によって拒絶されることはありません。

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