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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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中国から、中古のsony製のACアダプタを販売の為40個輸入した所、関税法69条11第1項9号にあたる疑いの為、認定

解決済みの質問:

中国から、中古のsony製のACアダプタを販売の為40個輸入した所、関税法69条11第1項9号にあたる疑いの為、認定手続きが開始されました。
※認定手続きを執る理由:上記の疑義貨物は、登録商標と同一又は類似の標章が付されており、真正品の仕様と異なる点があると認められるため。

質問:この商品を輸入することは、違法ですか?
質問:認定手続きの結果、本物であることが証明された場合、損害賠償(納期が遅れたことによる販売利益の損失)できますか?
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

知的財産権を専門としている弁理士です。

 

商標権を侵害していなければ、その商品を輸入することができます。

 

ここに商標権の侵害とは、「正当理由・権原なき第三者が、指定商品もしくは指定役務又はこれらに類似する商品もしくは役務に登録商標もしくはこれに類似する商標を使用し、又は一定の予備的行為をすること」をいいます(商標法(以下「商」とします)2条3項各号、25条、37条等)。

 

また、商品についての商標の「使用」とは、「商品又は商品の包装に商標を付する行為」及び「商品又は商品の包装に商標を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為」をいいます(商2条3項1号・2号)。

 

この規定を本事案について当てはめると、「sony」はおそらくソニー株式会社の登録商標であり、ACアダプタは同社の指定商品と思われますので、指定商品たるACアダプタの登録商標であるsonyを付したものを輸入していますので、形式的は商標の使用に該当し、商標権侵害となります(商2条1項2号、25条)。

 

しかし、これはあくまで形式的な侵害であり、例え形式的に商標権侵害を構成していても、「実質的」な侵害に該当しなければ、商標権の侵害とはなりません。

 

それでは、「実質的」な商標権の侵害にならない場合とは何か、それは商標の「機能」を害するような商標の使用でないことをいいます。

 

ここに、商標の「機能」とは、具体的には、「自他商品等識別機能」、「出所表示機能」、「品質保証機能」、「宣伝広告機能」をいいます。

 

これらの諸機能を害するような商標の使用でなければ、商標権侵害とはならないというわけです。

 

本事案のように登録商標を付した真正商品であるACアダプタを我が国に並行輸入する場合、上述した諸機能を害しておらず、商標権侵害とならない場合の判断基準が、最高裁の「フレッドペリー事件」(平成15年2月27日)で判示されています。

 

すなわち①当該商標が外国における商 標権者又はその使用許諾を受けた者により適法に付されたものであること。②外国における商標権者と我が国の商標権者とが同一人又は法律的若しくは経済的に同一人と同視しうる関係があることから当該商標が我が国の登録商標と同一出所を表示するものであること。③我が国の商標権者が直接的または間接的に当該商品の品質管理を行い得る立場にあることから、当該商品と我が国の商標権者が登録商標を付した商品とが、当該登録商標の保証する品質において実質的に差異がないと評価されること。の全ての要件を満たす場合には、実質的に商標権の侵害とはなりません。

 

これを本事案に当てはめて考えますと、質問者様が輸入しようとしている中古品のACアダプタに付された商標が、中国における登録商標「sony」の商標権者又はその商標権者から当該登録商標の使用許諾を得た者によって適法に付されたものであれば、①の要件は満たします。

 

次に、中国における商標権者と我が国の商標権者であるソニー㈱とが、同一人又は法律的若しくは経済的に同一人と同視しうる関係があり、中古のACアダプタに付された商標が我が国の登録商標と同一出所を表示するものであれば②の要件も満たします。ここに、「法律的若しくは経済的に同一人と同視しうる関係」とは、中国の商標権者が、日本のソニー㈱の総代理店であるとか、コンツエルン関係にあるといったような関係です。

すなわち、中国の商標権者と我が国のソニー㈱との間に上述のような関係があり、かつ、中古のACアダプタに付された商標が我が国の商標権者であるソニー㈱の出所を表示するものであると認められれば、②の要件を満たすこととなります。

 

そして、輸入する中古のACアダプタと、我が国のソニー㈱が登録商標「SONY」ないし「sony」を付したACアダプターとが、品質において実質的に差異がないと評価されれば③の要件も満たします。

 

そして、上述しましたように、全ての要件を満たしている場合には、商標権侵害には当たらず、輸入することができることとなります。

 

質問内容から推定しますと、「真正品の仕様と異なる点があると認められる」との記載がありますので、③の要件にについて疑義が生じているのだと思われます。

 

そのため、その疑義が解消されれば、当該ACアダプタを輸入することができると思われます。

 

次に、損害賠償請求ができるかについてですが、結論から申しますと請求できないと思われます。

 

損害賠償請求ができるための要件は、①故意又は過失があること、②違法性の存在、③損害の発生、④侵害と損害の因果関係の存在、の四つの要件をすべて満たした場合に請求できます(民法709条)。

 

このうち、認定手続きは、関税法によって定められている正規の手続きであり、、例え、検査の結果、本物であることが判明しても、その行為に違法性がないからです。

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