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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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初めまして。 美術の作品を制作し、発表している者です。 次に制作しようと思っています作品の著作権問題についてお聞

解決済みの質問:

初めまして。 美術の作品を制作し、発表している者です。 次 に制作しようと思っています作品の著作権問題についてお聞きしたいのですが、 私自身で、金色のマルに手書きで一つずつ笑顔のマークを書き入れた缶バッジを作り、それに革でヒトの身体を作って貼付けた、目玉のおやじのようなものをイメージしているのですが、「ニコニコマーク」(黄色のマルに笑顔のマーク)の存在から著作権問題が発生しないかご判断頂けませんでしょうか。 個数は100個作ります。一つ売りで値段をつけます。美術の作品として、私のオモイを形にしたものであるので、ARTフェアという展覧会に出せたらと思っています。 突然にこのような質問で申し訳ありません。 どうぞ宜しくお願い致します。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

知的財産権を専門に扱っている弁理士です。

 

質問者様の缶バッジが、「ニコニコマーク」の複製(著作権法(以下単に「著」とします)2条1項15号、著21条)でなく、かつ、翻案(著27条)でもない場合には、その缶バッジを制作し及び展示しても、「ニコニコマーク」に係る著作権の侵害とはなりません。

 

そのため、缶バッジが「複製」か否か、及び「翻案」か否かの判断が必要となります。

 

これらの判断は現物を見比べても判断が難しく、ましてや現物を見比べずに質問内容だけで判断することは困難です。

 

そのため、ここでは、「複製」と「翻案」がどのように判断されるのかについて一般的なご説明をするに止めさせていただきます。

 

まず複製についてですが、複製概念を確立した有名な最高裁の判例では、複製とは「既存の著作物に依拠し、その内容及び形式を覚知させるに足りるもの」と判示しています。

 

この判例に当てはめて考えてみますと、質問者様が缶バッジを作成するにあたり、「ニコニコマーク」に依拠していた場合には、前記判例の前段部分に該当することとなります。

 

この依拠は、缶バッジを作成するときに「ニコニコマーク」を横に置いて作成したというような直接的に参照した場合だけではなく、過去に見た記憶に基づいて作成したような場合も含まれます。

 

次に前記判例の後段部分である「内容及び形式を覚知させるに足りるもの」に該当するか否かですが、缶バッジは「ニコニコマーク」の目の部分を「●」ではなく、「へ」にしているとのことです。その他にどの程度の相違があるかは不明ですが、その異なる部分が、「ニコニコマーク」の本質的な特徴部分(思想又は感情が表現されている部分、端的にいえば創作性のある部分)である場合には、創作性のある部分を変更して新たな創作をしているわけですので、缶バッジは「内容及び形式を覚知させるに足りるもの」には該当しないと思われます。

 

そうだとすれば、例え「ニコニコマーク」に依拠していたとしても、「ニコニコマーク」の内容及び形式を覚知させなければ複製とはならず、缶バッジの制作及び展示は、複製権(著21条)及び展示権(著25条)を侵害するものとはなりません。

 

次に、「翻案」についてですが、 翻案とは、質問者様が制作した缶バッジより先に創作された「ニコニコマーク」に修正増減を施し、新たに創作性のある表現を付加しても、質問者様の制作した缶バッジが、原著作物である「ニコニコマーク」に依拠し、かつ、原著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することができる場合をいいます。そして、そのように翻案されたのであれば、缶バッジは「ニコニコマーク」の二次的著作物(翻案)となります。

 

 すこし、ややこしい表現で理解し難いかもしれませんが、大雑把に言いますと、複製といえるほどには原著作物である「ニコニコマーク」と近似していないが、全く別の著作物ともいえない著作物。あるいは、複製といえるほどではないが、それでもなお、二次的著作物である「缶バッジ」から原著作物である「ニコニコマーク」を直接想起させるほどに似ているといったようなものです。

 

 実際には、どのような行為が翻案に該当するかは、著作物の種類や表現態様などによって異なり、確定的な基準は存在せず、ケース・バイ・ケースで判断せざるをえません。また、複製と翻案の厳密な境界も存在しないのが実情です。

 

おそらく「ニコニコマーク」は世界的に有名・著名なマークですので、相当程度の変更をしていなければ、すなわち直感させない程度の変更を加えていなければ、複製ないし翻案となる可能性が高いのではないでしょうか。

 

なお、「ニコニコマーク」は日本において商標権が存在しているかもしれません。

この場合、缶バッジが「ニコニコマーク」と「類似」していると判断された場合には、その商標権に係る指定商品もしくは指定役務またはこれらに類似する商品もしくは役務に対して、缶バッジを使用した場合、その使用態様によっては、商標権侵害となる可能性もあり得ます。

 

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