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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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既存のデータベースをつかったシステムについて

質問者の質問

私は整形外科の医師です。マイクロソフト社から出しているアクセスというデータベースのソフトを 使って、リハビリの電子カルテをつくりました。それに伴い、整形外科診察室にもリハビリの指示をだすためのシステムをつくり、受付用にも患者さんが来院したときに受診科を登録するシステムをつくりました。日曜日の夜にパソコン塾に通って、コツコツつくり、何年もかけてバージョンアップをしてきました。かなり使いやすく、日常の診療に役だってきました。しかし素人が作ったもので特許もとっていません。しかも病院側から作るように指示されたわけではなく、自発的につくって稟議書を提出しパソコンを導入してもらいました。 7年間つかっています。私がパソコンの管理をするため、パソコン塾にも継続的に通っています。これに対し病院側は何の評価もしてくれません。金銭的な要求はできないでしょうか?
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

知的財産権を専門に扱っている弁理士です。

 

結論から申しますと、質問者様が特許権を取得していない以上、病院側に対して金銭的な要求はできません。

 

また、すでにシステムは使用されており、公知となっていますので、これから特許出願をしましても新規性を喪失していますので(特許法(以下「特」とします)29条1項1号、2号)、出願は拒絶されます(特49条2号)。

 

新規性喪失の例外規定(特30条)の適用は、公知となってから6月以内に出願し、所定の手続きをした場合にのみ可能ですので、6月以上経過している現段階においては当該規定の適用はできません。

 

本来であれば、質問者様が本システムを完成させた時点において、質問者様に原始的に本システムに係る「特許を受ける権利」が発生します(特29条1項柱書)。本権利は、発明完成から特許権を取得するまでの間に存続する権利です。

 

この特許を受ける権利を有する者のみが特許出願をすることができます(特49条7号)。また、本権利に基づいて補償金の請求も可能です(特65条)。

 

したがいまして、発明完成後、現実にシステムを使用する前(公知となる前)に特許出願をしておくことにより、特許権発生前は「特許を受ける権利」によって、特許権発生後は「特許権」によって、本システムについての独占排他権を質問者様が有することができたのです(もちろん、審査に合格し特許査定という行政処分を受けた場合に限りますが)。

 

また、巷で話題となる職務発明(特35条)には該当しないと考えられ、病院側(会社側)に無償のライセンスが発生したり、特許権等が帰属されるといったこともなく、質問者様の独占排他権となっていたと思われます。

 

非常に、惜しいことですが、特許法上は、質問者様に権利がない以上、当初申しましたとおりです。

質問者: 返答済み 5 年 前.

特許権を使うことはできないことはわかりました。

 

このシステムの著作者として、自分の持つ著作権に関する何等かの権利を行使することはできませんか?

専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

著作権法で保護される著作物は「思想又は感情を創作的に表現したもの・・・」(著作権法(以下「著」とします)2条1項1号)ですので、「創作性ないし独創性」があり、かつ、その「具体的表現」が保護されるのであって、「アイデア」は保護対象外です。「アイデア」は「技術的思想」として特許法の保護対象となります(特2条1項)。

 

この定義を「プログラム」について当てはめてみますと、著作権法上のプログラムとは「コンピュータ-に対する指令」ですので(著2条1項10号の2)、プログラムの表現は、そのまま「指令」すなわち「機能」となります。プログラムの表現の保護が、実際にはプログラムの機能の保護となります。

 

「プログラム」は、小説、美術、音楽、映画など他の著作物と異なり、「表現」を保護することは「機能」を保護することに直結します。

機能の保護という著作権法の本来の保護対象とは異なりますが、プログラムも保護対象となります(著10条1項9号)。

 

そのため、質問者様の作成したプログラムに創作性が認められれば、それはプログラムの著作物として保護されます。

 

著作権法は無方式主義(著17条2項)を採用していますので、何らの手続きや登録などを要せずに、プログラムの完成と同時に質問者様に著作権及び著作者人格権が発生します。

 

プログラムに必要な創作性とは、「表現の選択の幅」ということですので、あるアイデアから他の具体的な表現が多数ある場合には保護される可能性が大きくなります。プログラムによっては、ハードウェアや接続条件の拘束を受けて、事実上選択肢がなく、創作性の否定されるものもあります。

 

本件の場合、質問者様が長期間にわたって独自に開発されたシステムのプログラムですので創作性が認められ、著作物になると考えられます。

 

また、システム設計書、フローチャート、マニュアル等が存在するのであれば、これらを言語の著作物(著10条1項1号)として保護される可能性もあります。

 

ただし、電子ファイルやデータファイルはプログラムの著作物としては保護対象外になると思われます。これらは、システムを作動させて一定の処理をさせるものではなく、また、電子計算機に対する指令の組み合わせでもないからです。

 

 

質問者: 返答済み 5 年 前.

プログラムに創作性があるかどうかは、だれが判断するのでしょうか?

専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

訴訟となった場合に、裁判官が判断することになります。

 

裁判官は、専門家の意見を聞いたり、過去の類似判例なども参考にするでしょう。

質問者: 返答済み 5 年 前.
わかりました。では、もう一つ教えてください。このプログラムは理学療法士2人、事務3人、看護師3人と私が仕事につかっていました。日常の仕事に貢献してきましたが、貢献度は評価されないのでしょうか?
専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

著作権の帰属主体は、著作者です。

著作者とは、著作物を創作する者をいいます(著2条1項2号)。

 

本件プログラムは、質問者様が独自に作成されたものですから、質問者様だけが著作権者となります。

 

著作権の帰属主体と仕事の貢献度は無関係です。

 

また、著作権の侵害とは、正当な理由・権原(例えば、著30条~49条)のない者が著作物を利用する場合です。貢献度と侵害の成否は無関係です。

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質問者: 返答済み 5 年 前.

何回のお応えいただきありがとうございました。

専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

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