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同名屋号の会社から商標権侵害で、店名の変更を求められています。店名の変更には応じましたが、同時にドメインの譲渡も要求

質問者の質問

同名屋号の会社から商標権侵害で、店名の変更を求められています。店名の変更には応じましたが、同時にドメインの譲渡も要求されています。SEO対策の観点から、新しい店名の新ドメインに転送する為にも、旧ドメインは保持しておきたいです。旧ドメインは使用を開始して5年になります。相手の主張には根拠があるのでしょうか?
宜しくお願い致します。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

弁理士です。

商標権侵害と不正競争の観点からご説明いたします。

すでに、弁理士さんや弁護士さんとご相談をされているようですので、ご説明内容が一部重複するかもしれないことを予め申し上げておきます。

 

1.商標権侵害について

 

商標権の侵害とは、「正当理由・権原なき第三者が指定商品もしくは指定役務またはこれらに類似する商品もしくは役務に登録商標もしくはこれに類似する商標を使用し、または一定の予備的行為を行う」ことをいいます(商標法(以下「商」とします)2条3項、25条、37条等)。

 

質問者様(以下「甲」とします)のドメイン名(第3レベルドメイン名)は、同名屋号の会社(以下「乙」とします)の登録商標(屋号)と同一であるとした場合、甲がそのドメイン名を、乙と同一または類似の商品又は役務に使用することが、乙の商標権を侵害することになるか否かが問題になると思われます。

 

結論から申しますと、商標権侵害にはならないと思われます。

 

なぜなら、先に記載しました商標権侵害の定義における「使用」には、該当しないからです。

 

ここに、商標法上の「使用」とは、商2条3項各号、同4項に規定されている形式上の使用と、法上には規定されていない実体上の使用があります。

 

形式上の使用とは、

①商品又は商品の包装に商標を付する行為(商2条3項1号)

②商品又は商品の包装に商標を付したものを譲渡し、引き渡し、展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為(同2号)

③役務の提供を受ける者の利用に供する物に商標を付する行為(同3号)

④役務の提供を受ける者の利用に供する物に商標を付したものを用いて役務を提供する行為(同4号)

⑤役務の提供の用に供する物に商標を付したものを役務の提供のために展示する行為(同5号)

⑥役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物に商標を付する行為(同6号)

⑦電磁的方法により行う映像面を介した役務の提供に当たりその映像面に商標を表示して役務を提供する行為(同7号)

⑧商品もしくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に商標を付して展示し、頒布し、又はこれらを内容とする情報に商標を付して電磁的方法により提供する行為(同8号)

の各行為があります(一定の予備的行為(商37条)は本事案と関係がなさそうですので説明を省略します)。

 

このため、乙の登録商標と同一のドメイン名を、上記の使用行為ではなく、本来のネット販売等において、ネットに接続しているPCを認識するために使用する限りにおいては、商標法上の形式的な「使用」行為には該当しないため、乙の商標権侵害とはなりません。

 

また、実体上の「使用」とは、例え形式的には商標法2条3項各号に該当する使用行為であったとしても、自他商品等識別機能や出所表示機能を発揮するような態様で使用していなければ、「使用」には該当せず、商標権侵害とはならない使用をいいます。

 

乙の登録商標と同一のドメイン名を使用しても、ドメイン名を本来の使用態様で用いる限り、ドメイン名は出所表示機能などを発揮するようなものではないため、商標権侵害とはなりません。

 

ドメイン名を商品やその包装に付して販売したり、乙と同一の役務において、その役務の利用者が使用する物にドメイン名を付して、同じような役務を提供するような、本来のドメイン名の使用とは異なる使用をした場合には、すなわち、出所表示機能などが発揮されるような使用態様である場合には、侵害となります。

 

そのため、周辺商標を保持していることが、ドメイン名を取得し、使用できる根拠となるものではありません。

 

したがいまして、第三者が放棄した商標につき商標権を有しても、ドメイン名が使用できなくなることはありません。

ようするに自他商品等識別機能や出所表示機能を発揮するような「使用」態様であるか否かが問題となるからです。

 

2.不正競争について

 

次に不正競争についてですが、ドメイン名を不正な目的で取得していないとのことですので、不正競争にはならないと思われます。

 

不正競争防止法(以下「不」とします)2条1項12号は、「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章その他の商品又は役務を表示するものをいう)と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、保有し、又はそのドメイン名を使用する行為」を、不正競争行為として規定しています。

 

ここで、「不正の利益を得る目的」とは、相手方から高額の対価を得ようとしたり、他人の顧客吸引力を不正に利用して事業をするなど著しく信義則に反する形で利益を図ろうとする目的をいいます。

 

また、「他人に損害を加える目的」とは、他人に対して財産上の損害や信用の失墜(当該ドメイン名のサイトに中傷記事などを掲載して、当該ドメイン名と関連性を推測される企業に損害を加えるなど)といった有形無形の損害を与える目的をいいます。

 

そのため、甲に上記のようないわゆる図利加害目的がない限り、甲が不正競争を問われることはありません。

 

さらに付け加えますと、例え不正競争に該当したとしても、不正競争防止上は、ドメイン名の移転(引き渡し)請求はできないとされています。

 

不3条2項には、差止請求権のうち廃棄除却請求権について規定されていますが、あくまでもドメイン名の廃棄ができるとされているだけで、この規定を根拠として移転できるという拡大解釈はできないとされています。

 

また、差止請求権が認められますと、JPNICでドメイン名を抹消することになっているだけです。

 

質問者: 返答済み 5 年 前.

詳しいご回答ありがとうございます。とても参考になっています。

 

呑み込みが悪く同じ質問を繰り返してしまっているかもしれませんが、宜しくお願い致します。

 

現在のドメインの使用状況ですが、新店名の文字列と同一の新ドメインを取得してそれがメインのホームページです。

 

該当の旧ドメインについてですが、現在は新ドメインへの転送設定を行い、「地域名+キーワード」等で旧ドメインが検索表示された場合、クリックすると一瞬で新ドメインにリンクするようになっています。

 

旧ドメインもページタイトルは新しい店名になっており、説明分には「〇〇(旧店名)は◇◇(新店名)に変更になりました」と表記があり、メタの検索キーワードなどにも旧店名は使用していません。転送設定なので旧ドメインを開くことはできません。

 

相手の保持している商標は、第44類の「美容,理容」ですが、類似コードが同じ42c01で「美容又は利用の予約の媒介又は取次ぎ」というものがあって、この媒介取次行為を専門に生業としている業者の為の役務ではなく、美容理容の業務の範疇であるのならば、現在も一部旧ドメインを使用している行為が侵害行為になるのかが心配です。

 

宜しくお願い致します。

 

 

専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

前回、回答しました弁理士です。返信の件についてご説明させていただきます。

 

乙の役務が第44類の「美容、理容」とのことですので、美容理容の業務の範疇である役務は、乙の指定役務と類似する役務となります。

 

類似役務について他人が同一・類似の商標を使用した場合、乙の商標権侵害となることは、前回、ご回答した通りです。

 

旧ドメインが乙の登録商標と同一・類似の文字を使用していても、あくまでドメインとして使用する限りは、形式上も実質上も商標法上の「使用」には該当しませんので、乙の指定役務と同一または類似する美容理容の業務に旧ドメイン名を使用しても、乙の商標権を侵害することにはなりません。

 

旧ドメイン名を、自他商品識別力や出所表示機能が発揮されるような態様で使用しますと、商標権侵害となります。例えば、類似役務である美容理容に関するサービスをネットで提供する場合に、甲のホームページに旧ドメイン名を表示させて、アクセスした者に旧ドメイン名が視認され、商標として認識されるような態様で使用しますと、表示された旧ドメイン名が出所表示機能を発揮して、法上の商標の「使用」に該当し、商標権侵害となる可能性が出てきます。

 

しかし、あくまで旧ドメイン名を本来の機能によって、すなわち、パソコンを認識させるための単なる文字列として使用する限りは、「使用」には該当しませんので、商標権侵害とはなりません。

 

旧ドメインを新ドメインへの転送のために使用する限りは、出所表示機能は発揮していませんので、使用しても問題はありません。

 

このことは、仮に放棄した周辺商標を取得した第三者が現れても、法上の「使用」に該当しませんので、旧ドメインを使用しても、その第三者の商標権を侵害することにはなりません。

 

また、図利加害目的なく使用している限りは、不正競争にも該当ないことは前回ご説明した通りです。

 

 

 

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