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カテゴリ: 特許・商標・著作権
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取引先が明らかに当社製品の模倣品と言える商品を取り扱っています。 その取引先にその模倣品の販売をやめないと取引を中

解決済みの質問:

取引先が明らかに当社製品の模倣品と言える商品を取り扱っています。
その取引先にその模倣品の販売をやめないと取引を中止すると伝えたいのですが相手メーカーから業務妨害などと逆に訴えられたりするのでしょうか。
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

知的財産権を専門としている弁理士です。

 

質問者様が模倣品について特許権、実用新案権または意匠権のいずれかの権利を取得しているのであれば、当該権利に基づいて取引先による模倣品の販売行為を中止させることができます。

 

特許権、実用新案権又は意匠権の侵害とは、正当理由又は権原なき第三者が業として、特許発明、登録実用新案、登録意匠もしくは類似意匠を実施する行為又は一定の予備的行為をいいます(特許68条、101条、実用新案法16条、28条、意匠法23条、38条)。

 

また、実施とは、生産、使用、譲渡、輸入、輸出等を意味します(特許法2条3項、実用新案法2条3項、意匠法2条3項)。

 

したがいまして、取引先が販売している模倣品が特許発明等の技術的範囲に入る場合や模倣品のデザインが登録意匠と同一又は類似の範囲にあるのであれば、質問者様は、取引先に対して差止請求権(特許法100条、実用新案法27条、意匠法37条)や損害賠償請求権(民法709条)を行使することができます。

 

さらには侵害行為に対して刑事罰を適用することもできます(特許法196条、201条、実用新案法56条、61条、意匠法69条、74条)。

 

一方、上記の権利を有していない場合であっても、不正競争行為に該当する場合には差止請求権(不正競争防止法(以下「不」とします)3条)や損害賠償請求権(不4条)を行使することができます。

 

ここで本事案における不正競争行為は、他人の商品形態を模倣した商品の譲渡等(不2条1項3号)に該当すると考えられます。

 

ただし、この不正競争行為については、日本国内において最初に販売された日から3年を経過していないこと(不19条1項5号イ)及び取引先が模倣商品を善意に譲り受けた者でないこと(同条項号ロ)が条件となります。

 

なお、不正競争行為については刑事罰の適用も可能です(不21条2項3号)。

質問者: 返答済み 5 年 前.
質問が被りますが取引先に対して、模倣品取り扱いをやめるよう求めることは独占禁止法や業務妨害に当たりませんか?

また、この場合相手メーカーに不正競争行為に該当すると言い生産を止めるよう求めるのと取引先に取り扱いをやめるよう求めるのはどちらが先が良いでしょうか。
専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

質問者様が正当な権利を有している場合や、取引先が不正競争行為を行っている場合に、その権利を行使しても独占禁止法違反や業務妨害に当たりません。

 

独占禁止法は、不当な取引制限、不公正な取引方法を禁止し、事業支配力の過度の集中を防止して、公正かつ自由な競争を促進することを目的としています。不正競争行為を行っている相手に対してその停止を求めることは、何ら自由競争を阻害するものではなく、むしろ事業者間の公正な競争を確保するために必要な措置です。

また、法律に則った権利を行使するものですから業務妨害に当たりません。

 

模倣品を生産している相手メーカーと販売している取引先の双方に同時期に求めるのがベターです。とりあえず模倣品が市場に出回るのを阻止するという意味においては現に販売している取引先に販売中止を求めるのが優先されますが、生産しているメーカーも取引先の販売中止により、生産した模倣品の卸先がなくなるわけですから、メーカーにも生産の中止を早期に求めた方が損失が少なくなるのではないでしょうか。

質問者: 返答済み 5 年 前.
不正競争行為にあたるかどうかの判断は最終的には弁護士に依頼して裁判でという話になるのでしょうか。
今すぐにでもメーカーと取引先にメールを出そうかと思っております、弁護士等を通さずともよいのでしょうか。
相手が模倣品で無いと言い張る場合、裁判等の流れになるのでしょうか。

ちなみにその一つの商品に関しての売り上げは年商500〜1000万程かと思われます。

私の方で色々調べていると「他人の商品」に該当しない場合というのがあると言う事例をみつけました。
この場合の他人とはどのようなことを指すのでしょうか。
具体的に教えて頂けると助かります。

専門家:  patent777 返答済み 5 年 前.

相手方が明らかに質問者様の商品形態の模倣と認められる商品を生産・販売していると認められるのであれば、即時にメーカーと取引先に警告すべきです。商品が市場に出回り続けて質問者様の損害が拡大するのを防止する必要があります。

 

この警告状には、法的根拠を明記します。例えば商品の形態を模倣しており、不正競争防止法2条1項3号に該当するなどです。この警告により相手方が納得すれば訴訟に至らずに解決を図ることができます。

 

相手方が応戦する構えを見せたときには、この警告状により故意・過失を適用の要件とする損害賠償請求の立証負担の軽減を図ることができます。

 

一方、相手方の商品が質問者様の商品形態を改変していて、類似しているがそっくりの模倣とまでは言えない場合には、警告をする前に不正競争の紛争に強い弁護士に相談し、その上で相手方の行為が不正競争に該当するという判断に至れば警告すべきです。

 

不正競争行為に該当しないのにもかかわらず警告をすると、かえって質問者様が損害賠償責任を蒙ることにもなりかねません。

 

また、不正競争行為に該当し、警告をしてもなお相手方が商品の生産・販売を中止しない場合は、訴訟となりますが、司法的解決は多くの費用や労力を要しますので、できれば和解・調停に持ち込んで解決した方がいいのではないかと思われます。この辺のことは弁護士と相談してお決めになればよいでしょう。

 

次に、他人の商品形態の模倣(不2条1項3号)とは、大まかには以下の場合をいいます。

 

商品形態とは、商品の通常の使用に際して、需要者が外部から容易に認識できる形状やその形状に結合した模様、色彩、光沢、質感をいいます(不2条4項)。

 

そして、模倣するとは、これらの他人の商品形態に「依拠」して、これと「実質的に」同一の商品を作り出すことをいいます(不2条5項)。

 

そのため、肉眼で見えないような内部構造や、商品の機能を確保するために不可欠な形態(例えば、ゴルフボールや野球のボールは球形にせざるを得ない)の模倣は、不正競争行為には該当しません。

 

また、他人の商品形態の模倣といえるためには、「依拠」したことが必要となりますので、他人の商品形態と同一のものが自己の創作により偶然できたような場合には模倣となりません。ただし、後発品が先行品の形態と酷似する場合、それだけで模倣の意図が事実上推定されますので、後発品の創作者にはその推定を覆す反証を提出する責任が課されます(判例「たまごっち事件」~東京地裁平成10年2月25日)。

 

さらに、寸法が若干異なる、細部がやや異なる、色調がわずかに異なる等の多少の相違はあっても、全体的に酷似しているのであれば、「実質的に」同一であって模倣と判断されるというのが通説です(判例「ドラゴンソード・キーホルダー事件」~東京高裁平成10年2月26日)。

 

したがいまして、不正競争行為に該当するか否かの判断が微妙な場合には、警告をする前に弁護士とご相談され、相手方の商品と質問者様の商品を比較して、ご判断された方がよいでしょう。

 

以上、知的財産権の観点からのご説明です。

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