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以前、友達が「修理して欲しい」と手作り風の人形(編みぐるみ)の修理を依頼してきました。 ただ私が器用だと言う理由で

質問者の質問

以前、友達が「修理して欲しい」と手作り風の人形(編みぐるみ)の修理を依頼してきました。
ただ私が器用だと言う理由で。
友達はクラフトバザーで購入したと言っていました。
所々取れかかった部位や全体的なバランスを見て「私だったらこういう風に作るのになぁ~、ココをこう変えたらもっとかわいくなるのにな~」と自分なりにその人形を参考にパターンを考え作りました。
更に何度か改良を加え、周りのみんなの意見も汲み、最終的に自分のオリジナルとなる作品が出来ました。

ちなみに私は海外に住んでいます。

後に友達にプレゼントしたり、赤ちゃんの誕生にプレゼントしたりしていました。
そして、その友達から伝わって「作って欲しい」と依頼される事も増えて来ました。
まぁコレで生計を立てている訳ではないので、材料費とちょっとした製作費として値段を付けるようになりました。(知り合い以外に頼まれた場合)

またしばらくすると私の住む町のバザーで以前私が修理した人形と同じ物が売られているのを見かけた事が1度ありました。
もちろん全く同じものではなかったので「きっと本か何かで作り方が載っている人形なのかな?」と思っていましたが、その人形を見た友達が「似ているけど全然違うね。あなたの方が全然いいよ」と言ってくれていました。

私はその後も、色々な種類の動物を増やし、現在は4~5種類になっています。

数年前にはその作品を海外(カナダ)で行われた毛糸会社主催のコンテストに応募し、北米で第3位をもらいました。
その際、自分が名付けていた作品のタイトルと言うか商品名もカナダの国内の商標登録の検索で調べた所、該当する物もありませんでしたし、インターネットでその名前を検索しても同じ作品はヒットされる事はありませんでした。

それをきっかけに地元のバザーなどにも出品する事も増えました。

また海外在住と言う事もあって、実際私に依頼したいけど現物のサンプルが見られないと言う日本にいる知り合いや、海外での人用に数カ月前にHPを作成しまし た。

ところが先日、私のHPを通して1通のメールが届きました。

相手はどうやら最初に友達がバザーで購入したネコの編みぐるみの作り方の本を出版した方のようです。
相手の主張は
著作権所有者として・・・
*私が本を出した後にあなたの作品は出来上がっている(Blogの日付を見る限り)
*私の編みぐるみを酷似しているので、HPの記載、販売、(彼女の作っているのはネコだけらしく)ネコの制作をやめてもらいたい。

と、言って来ました。

実際私はその方の本を見た事もないですし、パターンも見た事がありません。
多少器用な人であれば、出来上がった作品を観察する事である程度の作り方は分かると思います。
もちろん似たような作品であれば多少の目数は一緒になると思いますが、全く全てが同じとは思えません。
実際私も試行錯誤の上、目を増やしたり減らしたりして作りましたから。

私は学生時代、制作造形を学んでいました。
その際、詳しく著作権に関しては学びませんでしたが、手作りの造形物はその人に作られた時点で作った本人に「著作権」が発生すると思っていました。

例え、同じ材料、同じ作成図を使用して作ったとしても、その人の選ぶ色、技術によって絶対に同じものは作れないと思っています。

私の場合は、私の作品を「作りたい」と言う人にも私の考えたパターンを快く教えています。
手取り足取り作り方を教えた所で私と同じクオリティーの作品を作れる人はいないとも自負しています。

もし私がその方の著作権を訴えられる場合は
*その人が作った作品入手し、私の名義で販売している。
*その人が本に載せたパターンをコピーして販売している。
*その人の本をコピーして私の名義で販売している。
*その人の商品の名前を利用して、その人に成り済まして販売している。

以上の様な場合のみ著作権を侵害した事になると思うのですが、私の考えは間違いえていますでしょうか?

とりあえず、ややこしいいざこざは面倒ですし、別に私はこの作品で生計を立てている訳ではないのでとりあえずはHPを削除しましたが、どうやらその人は私の個人的Blogまでチェックしているようです。
今後、その人から執拗に著作権侵害を訴えられた場合、私はどうすればいいのでしょうか?

私の作品にも私の著作権があると思います。
彼女に私の作品を差し止める権利はありますか?
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 特許・商標・著作権
専門家:  bengoshimailme 返答済み 4 年 前.
弁護士です。
はじめまして。

結論的には,彼女が著作権侵害を理由として,あなたの作品の展示・販売を差し止めることはできないと思います。

差し止めることができないという意味は,
仮に彼女が著作権侵害を理由に,差し止め訴訟を提起したとして,あなたの行為が彼女の著作権を侵害していることの立証に成功するとは思えず,差し止めの判決が出るとは思えない,という意味です。
なので,安心していてよいと思います。


「彼女に私の作品を差し止める権利はありますか?」とのご質問に関して。
・彼女は,彼女が有する著作権を侵害する行為に対して,差し止めを請求する権利があります。なぜなら,それが著作権という権利の「排他性」という性質だからです。
・・です から,あなたが,もしも彼女の著作権を侵害する行為をしているとすれば,彼女は,著作権という権利に基づいて,あなたのその行為を差し止めることができるといえます。
  よって,権利があるか,というと,著作権という権利がある,ということになるのですが,
  差し止めるためには,あなたの行為が彼女の著作権を侵害していることが必要です。
  そこで,彼女は,あなたの猫の人形が,彼女の猫の人形と似ていることが,彼女の猫の人形についての著作権を侵害していることを立証しなくてはなりません(侵害すると主張する側が立証の負担を負うので)。
  ここからは,裁判における攻撃と防御の問題になり,法的にテクニカルな面となります。また,ここは正直いって,争い方にもよりますので,詳しく説明することは困難です。ただ,結論的には,彼女が彼女の猫の人形の創作性の立証に成功するかどうか,ご質問の文章を読む限り疑問であること,また,あなたの猫の人形が彼女の猫の人形のデッド・コピー(完全な模倣)だと立証できるか,ご質問の文章を読む限り疑問,と思えますので,冒頭の結論のとおりとなります。


「私の作品にも私の著作権があると思います。」について。
そう思います。
ただ,あなたの作品が彼女の作品の完全な模倣であればこの限りではありません。しかし,そうとは思えないことは,先に述べたとおりです。


「もし私がその方の著作権を訴えられる場合は
*その人が作った作品入手し、私の名義で販売している。…1
*その人が本に載せたパターンをコピーして販売している。…2
*その人の本をコピーして私の名義で販売している。…3
*その人の商品の名前を利用して、その人に成り済まして販売している。…4」について。
1.これは名義の問題というよりは,あなたの作品として,ということですね。
2.その通りです。
3.その通りです。
4.その通りです。この場合,著作権侵害だけではない気もしますね。

「とりあえず、ややこしいいざこざは面倒ですし、別に私はこの作品で生計を立てている訳ではないのでとりあえずはHPを削除しましたが、どうやらその人は私の個人的Blogまでチェックしているようです。
今後、その人から執拗に著作権侵害を訴えられた場合、私はどうすればいいのでしょうか?」 について。
 そうですね。別にHPを削除することまでは必要なかったようにも思えるのですが,北米の方がどんなことを言ってくるか,完全には予想できませんしね。最終的には彼女が裁判で勝つとは思えないですが,被告側として訴えの対象とされて法廷に引っ張り出されること自体,ものすごく迷惑ですし,戦うと費用のかかり方も予想できないくらいです。彼女がやたらとお金を欲しがっていて,それに乗っかる弁護士が,片っ端から似たような人形の載っているHPにクレームをしまくっている可能性だってあります。勝てるところが1件でもあれば,もとが取れるからです。
 そのような執念深さの可能性まで考慮すれば,彼女の主張の当否に関係なく,彼女の目を引くことはしないようにするしかないかもしれないです。
 HPやブログについては,今までによく来てくれた人や仲良しのみ入れるような機能をつけたりして,続けることは可能ではないかなと思います。ブラウザの言語の設定で第一順位がen-usなどになってる人は見られないとか,jp日本語 の人だけ見られるとかの方法もあるでしょう。
 見えない工夫は,猫に関してのみでいいわけですしね。

いやな感じですが,あまり引きずらずに,これからも楽しく気分よく創作活動をなさってください。
世界に向けて発信しているわけですので,たまにそういうこともあるんです。


質問者: 返答済み 4 年 前.

上記の返答のほとんどを理解できたのですが、

最後、1ヶ所伝わり違いがあったようです。

 

私に作品制作差し止めのメールを送っていたのは、北米の人(外人)ではなく、日本の人です。

日本で本を出している人だそうです。

 

なので私が日本語でBlogを書いている以上(両親や友達に近況報告を兼ねて始めたものです)彼女にものぞき見され続ける事はあるので。。。。

 

例えば、母は昔から編み物や洋裁の本を買って来て、服を作っていました。

その出来上がった服を見て、作って欲しいと欲しがる人に色、素材などを変えサイズもその人に合わせて採寸しなおした物を制作してあげて、手数料+材料費をもらっていました。

それも著作権侵害で訴えられる対象となるのでしょうか?

 

もし追加料金が掛からないのであればご返答下さい。

専門家:  bengoshimailme 返答済み 4 年 前.
追加料金は掛かりませんよ(といいますか,現時点では,あなたが提示された金額がデポジットとされているだけで,課金されていないはずなのです。料金は,回答を「承諾」した時に,デポジット分が確定=課金されます)。

誤解しており,大変失礼いたしました。
主張しているのは,日本人の方なのですね。
でしたら,なおさら,気になさることはありません。
最終的なことは,現物を見ないと判断できませんが(さら に,私が侵害とはならないだろうと判断したとしても,最終的には,裁判での原告・被告の争い方(の優劣)によって,また,その攻防と証拠からする裁判所の判断によってしか,結論は出ないわけですが),一般論として,または,あなたの記述から判断する限り,本件で,現実に著作権侵害で訴えを提起されることはないでしょう。おそらくほとんどの弁護士も同様に解するでしょうから,相手方の依頼を受任して訴えを提起する弁護士はほぼいないだろうと思われることが理由です。それゆえ,裁判になることも,敗訴の心配もする必要はありません。

よって,今までどおり,日本語でHPやブログを公開なさっても大丈夫ですよ。
相手のメール等が執拗に続く場合,「あなたの作品についての著作権を侵害するものではないと考えていますので,これ以上,私に対して,そのようなメールを直接送ることはおやめ下さい。それでもなお権利を主張なさりたいのであれば,正式に,裁判所に申し立てられることをお勧めします」
と返事をなさるとよいです。

後段のご質問,
私は,編み物や洋裁の本が,それらの本に載っている作り方に沿って作った作品を売ることについて,著作権の問題をどう考えているのか分かりません(著作権は,著作権を持つ人が,その範囲を決められます。パターンを使って作った作品の私的利用はOKだが,パターンを使って商用に利用するのは禁ずるとか)が,
そういう本の趣旨から考えて,載せるパターンにつき特に著作権を留保するつもりで出版しているとは考えられませんね。それらの本は,パターンそのものについては,著作権など知的財産権を放棄する意思で出版されていると思いますよ。なぜなら,読者に,そのパターンどおりに作らせることを本来的に目的としているからです。(そうでなければ教本の意味がないでしょう)

専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

知的財産権を専門としている弁理士です。著作権法に則してご説明させていただきます。

 

まず、初めに申し上げたいことは、質問者様(以下「甲」とします)の行為が、日本ではなく、カナダで行われているようですので、準拠法(適用される著作権法)が、カナダと日本のいずれの国の著作権法が適用されるかという問題があります。

 

日本の著作権法5条では、日本の著作権よりも条約が優先されることが規定されています。

著作権に関する条約には、世界の著作権制度のスタンダードであるベルヌ条約をはじめ、万国著作権条約、WIPO著作権条約、TRIPS協定などが存在します。

 

このベルヌ条約5条2項では、いわゆる属地主義の原則が採用されており、著作権の行使は保護が要求される同盟国の法令に定めるところによると規定されています。

 

この「保護が要求される同盟国」の解釈にあたりましては、専門用語ですが法廷地国か利用地国かという解釈の争いがあります。

日本もカナダもベルヌ条約等、上述した諸条約に加盟していますので、日本の裁判所で争われることになった場合には法廷地国である日本の著作権法が適用されることとなります。一方、利用地国の考えに基づきますと甲の行為が行われたカナダの著作権法が適用されることになります。

 

以下は日本の著作権法に基づきご説明いたしますが、日本の著作権法もカナダの著作権法もベルヌ条約の枠内で制定されていますので、細かな点を除き、大差はないと考えられます点、ご了承ください。

 

1.著作物の対象となり得るもの

 

(1)友達がクラフトバザーで購入し、甲に修理を依頼した手作り風の人形(以下「手作り人形」)。これは美術の著作物となり得ます(日本著作権法(以下「著」とします)2条1項1号、10条1項4号)

 

(2)甲がその友達から依頼を受けた人形に改良を加え、みんなの意見を汲んで製作したオリジナルの人形(以下「オリジナル人形」とします)。美術の著作物となります。ただし、後述しますように、手作り人形の複製に当たる場合には著作物とはなりません。また、翻案に該当する場合には二次的著作物となります。

 

(3)甲がその後に色々な種類を増やした動物の人形。美術の著作物となります。この著作物に関しましては、複製にも翻案にも該当しないようですので、侵害の問題は起こらないと思われますので以下、言及を省略します。

 

(4)最初に友達がバザーで購入したネコの編みぐるみの作り方の本。言語の著作物(著2条1項1号、10条1項1号)となります。これについても特に侵害問題がなさそうですので言及は避けます。

 

以上が本事案において著作物となり得るものです。

 

そして、それらの著作物について著作者人格権と著作権が発生している可能性があります。

なお、著作者人格権とは、公表権(著18条)、氏名表示権(著19条)、同一性保持権(著20条)をいい、その名の通り著作者の人格を保護する権利で、財産権である著作権と区別されて規定されています。

 

著作権には、複製権(著21条)、上演・演奏権(著22条)、上映権(著22条の2)、公衆送信権(著23条)、口述権(著24条)、展示権(著25条)、頒布権(著26条)、譲渡権(著26条の2)、貸与権(著26条の3)、翻案権(著27条)、二次的著作物の利用権(著28条)が存在します。これら権利の束を著作権と称します。

 

2.著作者人格権者、著作権者は誰に帰属するか

 

(1)著作者人格権は著作者が有します。一身専属的と言いまして、譲渡することができません(著59条)。

 

(2)著作権は譲渡可能な権利(著61条1項)ですので、譲渡されていなければ著作者が、譲渡されていれば譲受人が著作権者となります。

手作り人形の創作者が、甲にメールを送った本の出版をした方であれば、その方は本の著作権の他に、手作り人形の著作権を有していることとなります(本著作権者を「乙」とします)。

 

(3)甲は、オリジナル人形が手作り人形の複製に該当しなければオリジナル人形の著作者人格権と著作権(以下「著作権等」とします)の所有者となります。

 

3.侵害の成否について

 

(1)著作権等は、無方式主義(著17条2項)を採用していますので、申請や登録などの一切の手続きをしなくても、創作した時点で原始的に著作者に著作権等が発生します。 著作権法上、登録を必要とするのは譲渡の第三者効や実名の登録など、権利の成立とは関係のない事項についてです。

 

仮に甲が乙の著作権等を侵害している場合には、差止請求(著112条)、損害賠償請求(民法709条)等や、刑事罰が適用される可能性が出てきます。

では、どのような場合に侵害となるか、それは、甲のオリジナル人形が、それより先に創作されたとされる手作り人形を複製(著2条1項15号)したものに該当する場合または翻案によって二次的著作物(著11条)に該当する場合です。一方、複製にも翻案にも該当しない場合には侵害にはならないということです。

 

そこで、まず、複製についてですが、複製概念を確立した有名な最高裁の判例では、複製とは「既存の著作物に依拠し、その内容及び形式を覚知させるに足りるもの」と判示しています。

 

この判例に基づきますと、甲は手作り人形を参考にしてオリジナル人形を製作していますので「依拠」していることになります。しかし、改良を加えていますので、改良したオリジナル人形から手作り人形を覚知させなければ複製に該当せず、複製権侵害には当たらないということになります。

 

次に、翻案による二次的著作物についてですが、翻案とは甲より先に創作したとされる乙の手作り人形(原著作物)に修正増減を施し、新たに創作性のある表現を付加しても、甲のオリジナル人形が乙の手作り人形(原著作物)に依拠し、かつ、原著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することができる場合といわれています。そして、そのように翻案されたのであれば、甲のオリジナル人形は二次的著作物となります。

 

少しややこしい表現で理解し難いかもしれませんが、端的に申し上げれば、複製と言えるほどには原著作物と近似していないが、全く別の著作物とも言えない著作物、あるいは複製といえるほどには似ていないが、それでもなお、二次的著作物から原著作物を直接想起させるほど似ているといったような感じです。

 

実際には、どのような行為が翻案に該当するかは著作物の種類や表現態様などによって異なり、確定的な基準は存在せず、ケース・バイ・ケースで判断せざるをえません。また、複製と翻案の厳密な境界も存在しないのが実情です。

 

したがいまして、甲のオリジナル人形の改良の度合いが大きく、乙の手作り人形を直感的に想起させないほど異なっていれば、翻案による二次的著作物とはならないと思われます。

 

また、甲のオリジナル人形が乙の手作り人形を翻案した二次的著作物に該当すると判断された場合でも、甲はその二次的著作物たるオリジナル人形の著作者となり(著2条1項2号)、そのオリジナル人形について著作権等を有します。

 

しかし、二次的著作物については、原著作物の著作者である乙にも同様に著作権等が生じます(著18条、19条、20条、28条)。そのため、甲は、自己が製作したオリジナル人形を利用するに際して、乙の同意を得る必要があります。同意なき複製等は、乙の著作権等を侵害することになります(著11条、28条)。もちろん、乙も甲に無許諾でオリジナル人形を複製等することは原則できません。ただし、私的使用の場合にはお互いに許諾なく利用できます(著30条)。

 

(2)仮に、甲のオリジナル人形が複製又は二次的著作物に該当する場合、甲は乙の著作権等のうち、いかなる権利と抵触する可能性があるかを想定してみます。

 

 ①改良する行為につき複製権(著21条)または翻案権(著27条)

 ②製作を依頼した人に対する販売行為につき譲渡権(著26条の2、28条)

 ③HPのデータが保存されているサーバーに甲のオリジナル人形(複製物又は二次的著作物)のデータを保存し、そのHPにアクセスした人は誰でも見ることができる状態(すなわち送信可能化)にする行為につき公衆送信権(著23条、28条)。

 ④オリジナル人形を展示している場合には展示権(25条、28条)

 ⑤乙の氏名の非表示と改変行為につき、著作者人格権のうち氏名表示権(著19条)と同一性保持権(著20条)

 

4.結論

 

要は複製又は翻案に該当するか否かということになります。

乙が訴訟を提起した場合にその立証をすることができるかどうかということは、法廷上の技術論です。著作権法上に照らしますと上述したことになろうかと思います。

 

なお、ベルヌ条約においても、著作者人格権(同条約6条の2第1項)、複製権(同条約9条)、翻案権(同条約12条)等が規定されています。また、無方式主義も規定されています(同条約5条2項)。

WIPO著作権条約におきましては公衆送信権(同条約8条)が規定されています。

したがいまして、同条約の加盟国であるカナダの著作権法も日本と同様の法体系であると推定されます。

質問者: 返答済み 4 年 前.

詳しい専門的説明、ありがとうございます。

 

ただ1つ、追加説明があります。

 

先生の返答の中で

1.著作権の対象となる物 の(1)の項目ですが、

 

私に著作権侵害を訴えている本の発行者は、自身の作品は販売していないのです。

バザーに出展されていた物は、別の誰かが本を見て作成し販売した物と思われます。

 

他にも、全く別の場所(バザーなど)でも似たような人形(どれもネコ)を見たと言う別の友達の声もありました。中にはその画像を私にメールで送ってくれる友達もいましたが、私が見る限り、作者の人形にはある特徴があり、どれもそれと同じ特徴を持っていたので(作品の完成とはまちまちですが(これは制作者の技術力の差による物だと思われますが)きっとみんな同じパターン(制作図)を参考に作っているのだなぁと思っていました。

しかし、私の目から見て、どれもが同じレベルでの完成度では無い事を見ると、本の発行者自身が制作した物は世の中に出回っている物ではないと思われます。

 

ですので、私が参考にした友達がバザーで購入した人形は他の誰かの著作物であるともいえると言う事ですよね?

友達もその人形に、本の発行者のインフォメーションは全く付いていなかったと言っています。

 

結果、私は、その本の出版社の作品自体、本自体を見た事が無いのですが・・・・

その点を含めても、(複製では無いのは明らかですので)翻案に相当する事もあり得るのでしょうか?

専門家:  patent777 返答済み 4 年 前.

前に回答しました弁理士です。

 

乙が自ら手作り人形を創作し、本にその制作図を掲載して発行している場合、制作図から手作り人形の美的表現を感得できるのであれば、その本は言語の著作物と、制作図についての美術の著作物を結合した著作物になる可能性があると考えられます。

 

本の内容が分かりませんので推測せざるを得ないのですが、解説部分については言語の著作物となり得ますが、制作図を介して美術の著作物である手作り人形を紙面に固定したとする考えも成り立つ可能性があります。

 

日本の著作権法2条1項15号ロにおきましては、設計図(美術ではなく図形の著作物ではありますが)に従って建築物を完成させる行為は、建築物の著作物を複製する行為に該当する旨が規定されていますが、これは建築の著作物に限られるものではなく、他の著作物についても妥当するとする見解も結構あります(反対説も存在しますが)。

 

この考え方に基づきますと、乙の制作図に従って手作り人形を制作する行為は、創作的表現を再生する行為に該当し、手作り人形の複製権が及ぶ可能性があります。

 

一方、制作図に従って手作り人形を制作する行為が、原著作物の変形に当たるとする考え方も可能であると思われます。

「変形」とは、翻案の一態様で、原著作物を他の表現形式に変更することを意味します。

例えば、絵画を彫刻にしたり、その逆のケースにしたりといった2次元のものを3次元にしたり、その逆にしたりといった次元を異にして創作するような場合です。

日本の判例では、平面的なイラストに基づいて立体的なキューピー人形を制作した事件において、変形が認められたものがあります。その他にも同様な判例が存在します。

 

以上を踏まえて甲の行為についてご説明します。

 

甲は、乙の制作図に基づいたであろう誰か(以下「丙」とします)が創作した手作り人形を改良してオリジナル人形を創作しています。

 

おそらく丙は、乙の許諾を得ずに(著作権も譲り受けずに)、制作図に基づいて手作り人形を制作していますので、その手作り人形は乙の複製権ないしは翻案権を侵害した人形となり、その侵害品を改良して甲はオリジナル人形を制作等していますので、先に回答しましたように、その行為が複製ないし翻案とみなされた場合には、乙の著作権侵害となる可能性は否定できないと思われます。

 

ただし、乙自身は、手作り人形の創作者ではなく、他者が手作り人形を創作し、乙はその制作図のみを作成した場合、乙がその他者の許諾を受けず、著作権の譲り受けもせずに制作図を作成し本に掲載したのであれば、乙自身がその他者の著作権等を侵害していることになります。

このような場合には、乙は著作権等を有していませんので、甲に対し訴えを提起することはできません。

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