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remember2012, 社会保険労務士
カテゴリ: 雇用・労働
満足したユーザー: 975
経験:  社会保険労務士
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競合他社に転職を考えております。3か月前の入社時に秘密保持契約書に署名しております。その中に、 「乙(私)は、甲(

解決済みの質問:

競合他社に転職を考えております。3か月前の入社時に秘密保持契約書に署名しております。その中に、
「乙(私)は、甲(現勤務会社)退職後2年間にわたり、甲と競合関係に立つ事業者に就職し、またはその役員に就任しないものとし、甲と競合関係に立つ事業を自ら開業または設立しないものとする。」
と記載されております。

退職後、2年間は競合他社に転職はできないのでしょうか?
自分の専門性を生かすことを考えますと、競合 他社の転職しか考えられません。

損害賠償の項で、
「乙が本契約に違背し、故意又は過失により甲に損害を及ぼした場合は、乙は、甲の請求額に応じ、賠償の責に応じるものとする」

と記載されております。

競合他社に転職できないのでしょうか?
損害を及ぼすといっても、今の甲の業務を横取りして、損失を与えるようなことはしません。
ただ、新規案件に関しては積極的に取りに行くと思います。

入社して3か月しか過ぎておらず、雇用契約書には入社日より6か月間は試用期間としその後本採用となります、と規定されているので、現在は試用期間内でありますので、そのあたりの考慮されるのでしょうか?

教えていただけたら、幸甚です。宜しくお願いいたします。
投稿: 4 年 前.
カテゴリ: 雇用・労働
専門家:  remember2012 返答済み 4 年 前.

ご相談ありがとうございます。労働分野専門の社会保険労務士です。

早速、回答させていただきます。

>「乙(私)は、甲(現勤務会社)退職後2年間にわたり・・・

これは競業避止義務に関する誓約書です。

競業避止義務とは会社と競合する企業に就職したり、自らそのような企業を設立・運営したりしない義務のことをいいます。

在職中に関しては、労働者が同業他社で働くことは、企業秘密が漏洩したり顧客が競合するなど会社の利益を損なうおそれがあるので、競業避止義務を労働契約上の付随的義務として負うことになります。

但し、退職後の競業避止義務に関しては、在職中に知り得た知識やノウハウを利用して転職活動をすることはごく一般的なことであり、競業避止義務を課すことは憲法22条が保証する「職業選択の自由」を制約することになり、退職後の競業避止義務は厳しく制限されています。

過去の判例によれば、①退職労働者の職務・地位との関係、②前使用者の正当な利益の確保を目的としたものなのか、③競業制限の対象が同一職種への就労であるか、④競業制限の期間・場所的範囲が適切かどうか、⑤競業禁止に対する代償措置の有無、等が考慮されるべき事情として挙げられています。

分かりやすいところで言えば、貴方がこれまでの会社で取締役や、企業の中枢的な立場にあって企業秘密に接する労働者でなければ競業避止義務を課すのは認められないとされています。

確かに、その行為が前使用者に対して重大な損害を与える態様でなされた場合は、就業規則の競業禁止の定めに基づいて認められ、また前使用者の営業権を侵害する不法行為としても認められたケースもあります。

顧客の大がかりな簒奪、従業員の大量引き抜きなどをして前使用者の利益を侵害するようなことがあれば、損害賠償請求される可能性もありますが、貴方はそのようなことをするわけでもないので問題ありません。

しかも貴方は入社してまだ3カ月であり、試用期間中の身でもありますから、貴方に退職後の競業避止義務を課すことができるとは到底考えられません。

最近では多くの会社が入社時、退職時にこのような誓約書を書かせているようです。

なぜそのような誓約書を書かせているのかというと、競合他社に転職してほしくない、顧客や従業員を引き抜かれるのが心配だという会社の想いからですが、実際にこのような誓約書がどれほどの効果があるかというと、訓示的、抑止的程度の効果でしかありませんので安心して転職されるとよいでしょう。

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