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remember2012, 社会保険労務士
カテゴリ: 雇用・労働
満足したユーザー: 975
経験:  社会保険労務士
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こんばんは。退職時の誓約書について質問いたします。この度、独立起業をする為、今月末で、15年間勤めた自動車デ

解決済みの質問:

こんばんは。退職時の誓約書について質問いたします。
この度、独立起業をする為、今月末 で、15年間勤めた自動車ディーラー(営業職、主事)を辞めることにしました(会社了承済み)。退職にあたり、会社から誓約書に署名するよう指示がありました。
内容は競合する企業へ就職しない。独立起業しない。在職中に知りえた個人情報を持ち出さない等のことでした(ここまでは常識の範囲でわかるような気もしますが)。更に出社最終日に「他の社員を引き抜いたり、勧誘、雇用しない」という項目を追加したものにサインしてくれと言われました。
実際に会社を辞めて一緒に働きたいという後輩(整備士、一般職)がいます。私は雇用したいと思っていましたが、その事が上司の耳に入っての対策をとられたように思います。
会社は独立する事は了解しています。私が辞めた後、後輩に関しても同様な誓約書を取り付ける可能性も十分考えられます。
現在の会社とはこれからも仕入等でお付き合いするつもりです。断っても問題は無いですか?又、誓約書は有効なのでしょうか?
投稿: 5 年 前.
カテゴリ: 雇用・労働
専門家:  remember2012 返答済み 5 年 前.

ご相談ありがとうございます。労働分野専門の社会保険労務士です。

それでは回答させていただきます。

ご相談者様が仰る誓約書というのは競業避止義務に関する誓約書です。

競業避止義務とは会社と競合する企業に就職したり、自らそのような企業を設立・運営したりしない義務のことをいいます。

在職中に関しては、労働者が同業他社で働くことは、企業秘密が漏洩したり顧客が競合するなど会社の利益を損なうおそれがあるので、競業避止義務を労働契約上の付随的義務として負うことになります。

但し、今回のように退職後の競業避止義務に関しては、在職中に知り得た知識やノウハウを利用して転職活動をすることはごく一般的なことであり、競業避止義務を課すことは憲法22条が保証する「職業選択の自由」を制約することになり、退職後の競業避止義務は厳しく制限されています。

過去の判例によれば、①退職労働者の職務・地位との関係、②前使用者の正当な利益の確保を目的としたものなのか、③競業制限の対象が同一職種への就労であるか、④競業制限の期間・場所的範囲が適切かどうか、⑤競業禁止に対する代表措置の有無、等が考慮されるべき事情として挙げられています。

分かりやすいところで言えば、貴方がこれまでの会社で取締役や、企業の中枢的な立場にあって企業秘密に接する労働者でなければ競業避止義務を課すのは認められないとされています。

さて、誓約書に関してですが、このような誓約書を提出する義務は法律上ありません。

貴方が退職することと誓約書を提出することは別問題ですので、誓約書を出さなかったからと言って貴方が退職できない、または退職に関して不利益を被ることはありません。

このような誓約書が有効かどうかですが、このような誓約書は貴方が同業種に就職したり、在職中に知り得たノウハウを利用してほしくないというという抑止効果程度のものでしかありません。

会社としては誓約書があれば万が一の時に、損害賠償請求などの行為に踏み込みやすいというのはあると思いますので、提出しないことが一番ですが。

但し、ここで注意していただきたいのが、このような誓約書を提出するしないに関わらず、会社に損害を与えれば損賠賠償請求の対象になるということです。

例えば、今までの顧客情報をもとに営業をして会社の利益を損なわせる、優秀な従業員を大量に引き抜き、自分の会社で働かせるなどをして会社に損害を被らせれば誓約書などなくても会社は貴方に損害賠償請求できます。

今回の後輩のケースは家庭の事情により自主的に退職し、自宅から近い貴方の会社で働きたいと言っているに過ぎず、引き抜きには該当しないと考えられます。

今後も現在の会社と付き合いを続けていかれるということですので、一方的に誓約書の提出を拒否するよりも、貴方が納得できる(個人情報など持ち出さないなど)範囲での誓約書の提出を交渉していかれるとよいのではないでしょうか。

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